インターネットバンキングの不正送金被害が増加

平成27年に全国で発生した「インターネットバンキング」を悪用した、不正送金被害は30億円以上。前年より、1億6300万円増加しています。

特に法人口座の被害が増加し、過去最悪を記録しています。また農協や労金での被害が初めて確認されています。

平成27年の被害概要

  • 被害額:約30億7300万円(前年比+1億6300万円)
  • 実質被害額(※):約26億4600万円(前年比+2億1千万円)
  • 被害件数:1,495件(前年比-381件)
  • 個人口座:16億700万円(52.3%)
  • 法人口座:14億6600万円(47.7%)

※実質被害額は、「被害額」から金融機関が不正送金を阻止した額を差し引いた、実質的な被害額。

特徴

  1. 法人口座被害の増加により被害額が過去最悪を記録
  2. スマートフォン等にSMS(ショート・メッセージ・サービス)を送
    信して偽サイトに誘導するフィッシングを初めて確認
  3.  信金・信組、農協・労金に被害が拡大( 特に信用金庫の法人口座被害が急増)
  4. 不正送金先口座は、中国人名義のものが約6割
  5. 被害口座名義人の多くがセキュリティ対策を未実施(ただし、法人では17%がセキュリティ対策実施(電子証明書利用)

金融機関の割合

  • 都銀等:47.1%(約14億4600万円)
  • 地銀:19.5%(約6億円)
  • 信金・信組:30.6%(約9億9千万円)
  • 農協・労金:2.8%(約8700万円)

被害金融機関の数

  • 都市銀行・ネット専業銀行・信託銀行・その他の銀行:16行
  • 地方銀行:53行
  • 信用金庫:98金庫
  • 信用組合:17組合
  • 農業協同組合:35組合
  • 労働金庫:4金庫

不正送金対策

被害口座名義人の多は、セキュリティ対策が不十分であったとのこと。しかしセキュリティ対策を行っていても被害が発生しており、複数の対策を組み合わせる必要があります。

個人口座

  • ワンタイムパスワード利用:9.7%で被害

ワンタイムパスワードは金融機関が貸し出す端末で、1回限り利用できるパスワードを発行するもの。しかし、利用者が正規のサイトに入り、IDやパスワードを打ち込んで自分の口座に接続している間に、他の口座への送金先を変更する新型のウィルス被害も確認されています。

法人口座

  • 電子証明証を利用:17.2%で被害

パスワード管理・ウィルス対策を厳重に

  1. パスワードは複雑な組み合わせにして、使いまわしは厳禁。
  2. パソコンのOSを含め、javaやフラッシュ、PDFなどのソフトウェアも常に最新状態を保つ。
  3. ウィルス対策ソフトのアップデートも最新状態を保つ。
  4. ウィルス対策ソフトも100%ウィルスを防ぐことは困難。特に差出人不明の添付ファイル、URLは開かないなどの対策を徹底。
  5. 法人の場合、できればネットバンキングで使うパソコンは、通常業務用と分けること。そして専任の管理者をおいて、常にセキュリティー状態を確認する。

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