取り調べの可視化と「司法取引」の導入、通信傍受の対象犯罪が拡大

平成27年8月5日に衆院法務委員会は、警察・検察による取り調べの録音・録画(可視化)の義務付け、日本版「司法取引」の導入および、通信傍受の対象犯罪の拡大など、「刑事司法改革関連法案」の修正案を可決。

修正案は今国会で成立の見込み。公布から施行までの期間は内容によって異なります。

修正案の概要

主な修正案の内容

  1. 経済事件や薬物・銃器犯罪などを対象とした司法取引の導入。
  2. 証人に対し刑事責任を追及しない条件で、不利なことを証言させる「刑事免責制度」の導入
  3. 「裁判員裁判」の対象事件および「検察独自捜査事件」で、逮捕・勾留された容疑者の取り調べについて、全過程を録音・録画し可視化する。
  4. 通信傍受の対象犯罪拡大。(詐欺や組織的窃盗などを追加)
  5. 通信傍受については、今まで電話会社の立会いが必要だったが、修正案では通信内容を暗号化できる機器を使用することで、立ち会いが不要。(該当事件の捜査と関係ない警察官が立ち会う運用を行う。)
  6. 検察官が被告側に、証拠の一覧表を開示。
  7. 勾留された全ての容疑者に、国選弁護人を付ける。
  8. 裁判所による保釈の判断を「逃亡、証拠隠滅の恐れの程度や健康上、経済上の不利益を考慮する」などと明確化。

国選弁護人

司法取引では、「虚偽の供述で無実の第三者が冤罪に巻き込まれる恐れがある」との指摘が上がっていました。また検察官が司法取引をする判断材料として、「犯罪の関連性の程度」を明記。取引をする容疑者と全く無関係の事件は対象外になる。

警察による通信の傍受

現在の傍受可能な犯罪

  • 薬物
  • 銃器犯罪
  • 組織的殺人
  • 集団密航

修正案で可能になる犯罪

  • 現住建造物等放火
  • 殺人
  • 傷害致死
  • 逮捕監禁
  • 人身売買
  • 窃盗・強盗・強盗致死傷
  • 詐欺・恐喝
  • 爆発物使用
  • 高金利の貸し付け
  • 児童ポルノの製造・提供

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