徘徊した人を捜すアプリ。「オレンジセーフティネット」が実験

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認知症による徘徊(はいかい)で、行方不明になった人を捜すスマホのアプリ(捜査協力システム)の実証実験が行われています。

このアプリは認知症サポーターを養成する「全国キャラバン・メイト連絡協議会」や大手通信会社、地域ケアの専門家や認知症の支援団体らでつくる全国ネット「オレンジセーフティネット構築委員会」などが共同で開発、実証実験を行っているものです。

捜査協力システムの概要

行方不明者の捜査協力者同士の情報共有を図るシステム。徘徊などでは、高齢者がスマホなどを所持していない場合でも、協力者同士の連携強化で早期発見が期待されています。

  1. アプリをダウンロードし、捜索に協力する意思のある人(オレンジ協力隊)や、徘徊が心配される家族の情報を登録。
  2. 家族などから捜索依頼があると行方不明者の年齢、性別、最後に確認された場所などをオレンジ協力隊に配信。
  3. オレンジ協力隊の中で協力を申し出た人(協力者)に、行方不明者の氏名や身体的な特徴などを提供。
  4. 協力者は提供された情報を元に、行方不明者を捜す。

協力者同士の位置情報がアプリの地図上に表示され、カメラ機能などでの情報交換が可能。また協力者は自治体などの審査を経て信頼性を確保し、行方不明者の個人情報などは、一定の時間が経過すると消去される。

この実証実験は、愛知県春日井市(平成29年4月)、北海道釧路市(同5月)などでボランティアの協力のもとに行われ、実用化に向けて検証が進んでいます。

高齢者の行方不明は毎年1万件以上

警察庁の発表によると、平成28年に届出を受理した行方不明者は8万4850人。3年連続で増加しています。(詳細)

高齢者の徘徊

徘徊

70歳以上の行方不明者は19,707人で、前年(平成27年)より3,026人増加しています。
増加率においても約18.1%で、前年と前々年の約11%から急増しています。

認知症(疑いを含む)の行方不明者数は、15,432人で4年連続で増加しています。

 

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