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高速道路での交通事故・違反状況とトラブル時の対応

高速道路での違反の検挙状況
トラブル発生時の対処方法
平成29年に高速道路で発生した交通事故死者数は169人で、負傷者は15,387人(重傷者は705人)です。負傷事故に占める重傷者の比率は6.6%で、一般道を含めた全体の比率(4.6%)より高くなっています。
高速道路での事故状況(年間)
高速道路では多重事故に巻き込まれるリスクなど、自分に落ち度がないケースも少なくありません。
近年の交通事故死者数
年 | 死者数 |
平成29年 | 169人 |
平成28年 | 196人 |
平成27年 | 215人 |
平成26年 | 204人 |
平成25年 | 227人 |
第一当事者の事故原因
5年間(平成25年~平成29年)の平均
[事故原因]
- 最高速度違反:172件
- 車間距離:153件
- 進路変更:119件
- 過労運転:17件
[安全運転義務違反]
- 前方不注意:4,385件
- 動性不注意:2,387件
- 安全不確認:1,156件
- 運転操作不適:997件
(ハンドルやブレーキの操作不適)
シートベルトの着用を徹底
高速道路等の死亡事故で後部座席同乗者の死亡者のうち、8割以上がシートベルトを非着用。高速道路では全席で着用義務があります。
チャイルドシートを含め取締りの対象です。普通車の違反点数は1点、反則金はありません。料金所付近での取締まりが多くなります。
車間距離の目安
高速道路(晴天時でタイヤが磨耗していない)では80㎞/hでは80m、100㎞/hでは100m、時速をメートルにした距離が安全な車間距離の目安とされています。
雨で路面が濡れている場合は、晴天時の1.2倍~1.3倍必要です。タイヤの磨耗、ブレーキの状態などによっても変わってきます。また車両重量にも影響を受けるため、家族や友人など、多人数で乗車している場合は、余裕をもった車間距離が大切です。
従来の最高速度が100km/hに規制されていた普通乗用車において、最高速度が110km/hに試験的に緩和される区間があります。
平成29年11月~:新東名「新静岡IC~森掛川IC間」
平成29年12月~:東北道「花巻南IC~盛岡南IC」
高速道路における「車間距離不保持違反」は、普通車で違反点数が2点、反則金は9千円です。摘発される車間距離は、“前方の車両にに追突する恐れのない距離”を保持しなかった場合で、具体的な距離は決まっておらず、警察の判断になります。年間の取締まり件数は、6,690件(平成28年)です。
また煽り運転と判断された場合、「危険運転」などに問われることもあり、交通違反の累積点数に関係なく、最長で180日間の免停処分になります。
通行帯違反(年間で約6万8千件)
おもな交通取締り件数(平成28年)
検挙総数は560,133件
交通安全白書(平成28年)によると「通行帯違反」の取締り件数は67,890件です。
取締り件数では、最高速度違反に次いで2番目に多くなっています。
違反 | 件数 | |
1 | 最高速度違反 | 398,345 |
2 | 通行帯違反 | 67,890 |
3 | 車間距離不保持 | 6,690 |
4 | 積載違反 | 837 |
5 | 無免許・無資格運転 | 788 |
高速道路において、追い越し車線を継続して走行すると「通行帯違反」となり、取締りの対象となります。走行時間に定めはなく、警察の判断になります。
(普通自動車の反則金は6千円、減点は1点です。)
事故形態では追突がもっとも多い
過去5年間に発生した車両相互の事故では、追突事故がもっとも多くなっています。年平均では7,183件発生しており、このうち渋滞などで車線上に停車中の車両への事故は、4,486件です。渋滞などで停止する場合は、早めにハザードランプを点滅させ危険を回避しましょう。
路上の落下物に注意
高速道路の落下物は年間30万件以上です。平成29年10月には、岡山県の「中国自動車道」で、母娘の乗った軽乗用車が路上に落ちていたタイヤに乗り上げ走行不能になり、路肩に避難していたところ、直後に走ってきた大型トレーラーもタイヤに乗り上げて横転し、母娘の2人が巻き込まれて死亡する痛ましい事故も発生しています。
落下物による事故は、落とした人の責任です。積載物の十分な点検を!

運転中にスマホなどで電話することは禁止です。
- 道路の穴ぼこ、路肩の崩壊などの道路損傷、落下物や路面の汚れなど道路の異状を24時間受け付けています。
- 電話番号?全国共通?#9910(24時間受付・無料)
※国土交通省のHPより
高速道路での事故・トラブル発生時の対応
高速道路で事故・故障・パンク
- 高速道路上では絶対に歩き回らない。
- 後続車にハザードランプで知らせる。
- 安全を十分に確認しながら「停止表示器材」を設置。
- 車内に留まらない。安全な場所へ速やかに避難する。
- 通報や連絡は、安全な避難が終わってから行う。
トンネル火災に遭遇したら・・
- 押しボタン式通報装置もしくは非常電話で通報。
- 避難する場合は、エンジンは切りドアロックはせず、キーをつけたままでにする。(消火活動の時に消防隊が移動できるようにするため)
料金所のETCバーが動作しないとき
機器の故障などでECTレーンのバーが開かない場合。
- 車をバックさせるのは絶対ダメ
- ハザードランプを点灯。インターホンで係員を呼び出す。
行き先を間違えた。降りる出口を間違えた場合
車をバックさせる、転回(Uターン)させることは、絶対禁止です。
間違えて高速道路へ流入してしまった場合
入口料金所の通行券を受け取る機械に設置されているインターホンで係員に連絡します。
出口を通り過ぎた場合(特別転回)
次のインターチェンジまで走行すること。この場合ETCを利用している場合であっても、料金所スタッフがいるレーンを利用してスタッフに伝えます。
スタッフの指示に従うことで、乗り間違えた区間の料金が不要となる「特別転回」の措置が図られ、本来降りるICまで高速道路を通って引き返すことができます。