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「歩行者妨害」による事故状況・罰則・ポスターなど

事故を起こさない
違反で摘発されないために
「歩行者妨害等」が原因の人身事故は、年間1万件以上です。
事故の発生状況(過去5年)
- 警察庁の「交通事故統計(出典)」によると、2021年11月末時点の死亡事故は188件で、す。昨年、おととしより増えており、死亡事故における第一当事者の法令違反では、もっとも多くなっています(安全運転義務違反をのぞく)。年末にかけて、取り締まりが一段と厳しくなりそうです。
- 表は各年(年間)の事故件数です。
- 2020年はすべての死亡事故(件数:2,784件)の14.5%が歩行者妨害等が原因です。
年 | 2020 | 2019 | 2018 | 2017 | 2016 |
死亡 事故 |
192 | 207 | 232 | 238 | 252 |
人身 事故 |
10,044 | 11,192 | 11,809 | 12,487 | 12,617 |

死亡事故の原因(違反別)では5番目に多いんだって。

法令違反の中でも事故の因果関係がはっきりしており、車両側に違反がなければ事故の多くは防げたかもしれないですね。
年齢が高いほど一時停止する人が少ない?
2020年の「原付以上運転者(第1当事者)の法令違反別・年齢層別免許保有者10万人当たり交通事故件数(歩行者妨害等が原因の人身事故)」です。
- 16歳~19歳:15.2件
- 20歳~24歳:10.3件
- 25歳~29歳:9.1件
- 30歳~34歳:8.8件(もっとも少ない)
- 35歳~39歳:9.2件
この年齢層から事故が増え続けます。 - 40歳~44歳:9.6件
- 45歳~49歳:11.2件
- 50歳~54歳:12.5件
- 55歳~59歳:13.3件
- 60歳~64歳:14.2件
- 65歳~69歳:14.7件
- 70歳~74歳:15.6件
- 75歳~79歳:17.8件
- 80歳~84歳:18.4件
- 85歳以上:20.5件(もっとも多い)
事故の要因は一時停止率以外もあるかと思いますが、年齢が高くなるごとに一時停止しない人が増えるかもしれません。
歩行者妨害による事故事例
子どもが被害者になった事故を報道された記事から引用しています。
2022年1月18日:和歌山県有田市宮原町滝川原の信号のない横断歩道で、登校中の小学生の女の子(7)が軽乗用車にはねられ、負傷したということです。
2022年1月14日:兵庫県三木市加佐の市道で、信号のない横断歩道で、反対車線に止まっていた別の車の陰から出てきた女児3人が、車にはねられ軽傷を負ったということです。
2021年12月18日:千葉県佐倉市で、信号のない横断歩道を歩いていた男の子(9)が軽乗用車にひかれ、重傷を負ったということです。
2021年7月3日に千葉県市原市で小学校低学年とみられる男の子が、信号のない横断歩道を渡っているときに、車にはねられ亡くなる痛ましい事故が発生しています。
2021年7月3日に東京都港区高輪の横断歩道で、6歳の男の子が母親とともに横断歩道を渡っていたところ、乗用車にはねられ、頭を打つなどして重傷を負ったということです。
2021年5月18日に横浜市金沢区で、小学2年生の男の子(7)が信号のない横断歩道を渡っている最中に、ワゴン車にひかれ亡くなる痛ましい事故が発生しています。
違反点数と反則金
違反点数は2点、反則金は下記の通りです。
大型車 | 普通車 | 二輪車 | 原付 |
12,000円 | 9,000円 | 7,000円 | 6,000円 |
もし人身事故を起こした場合は、過失責任は重くなり、賠償だけでなく行政処分においても重傷事故(治療期間30日以上)の場合は、付加点数(9点または13点)が違反点数に加わります。{重傷事故の場合は、違反点数2点+付加点数13点(※)=15点となり免許取り消し点数になります。※歩行者妨害は車両側の過失が大きいと判断されると思います}また刑事罰も厳しくなりそうです。
横断歩道の手前から30メートル以内の場所では、ほかの車を追い越したり、追い抜きは禁止です。また横断歩道のない交差点においても歩行者優先です。罰則についても上記と同じです。
歩行中死者の7割は横断中に発生
道路の途中横断を含めると歩行中死者の7割は横断中に発生。警察庁は歩行者事故の防止ポスターとリーフレットを公開し、配布しています。
ご家庭や学校、職場などに掲示することで、事故抑止が期待できると思います。
▲上記2種類+A2横サイズを同梱しています。
バス停付近の横断歩道に注意!
夜間や雨の日などは横断歩道を見落とす場合も少なくないと思います。右前方に停車中のバスがあった場合、十分な注意が必要です。(一般車両は信号や危険防止のために一時停止する場合などを除き、横断歩道、自転車横断帯とその端から前後に5メートル以内の場所では、駐停車禁止です)停車中のバスの追い越し、追い抜きは禁止されていませんが、バス停付近に横断歩道があった場合は、その手前から30メートル以内の場所は、追い越し、追い抜きとも違反になります。

道路に♢のマークを見たら、横断報道に気をつけてね。

横断歩道の予告標識も見落とさないようにだね。
歩行者優先に関する道路交通法
抜粋(要約)
車両等は横断歩道に接近する場合には、横断歩道等を通過する際に歩行者または自転車がないことが明らかな場合を除き、横断歩道等の直前(道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前)で停止することができるような速度で進行しなければならない。横断しようとする歩行者等があるときは、横断歩道等の直前で一時停止し、その通行を妨げないようにしなければならない。
横断歩道等での歩行者等の優先
(道路交通法第38条)の全文を表示
車両等は、横断歩道又は自転車横断帯(以下この条において「横断歩道等」という。)に接近する場合には、当該横断歩道等を通過する際に当該横断歩道等によりその進路の前方を横断しようとする歩行者又は自転車(以下この条において「歩行者等」という。)がないことが明らかな場合を除き、当該横断歩道等の直前(道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前。以下この項において同じ。)で停止することができるような速度で進行しなければならない。この場合において、横断歩道等によりその進路の前方を横断し、又は横断しようとする歩行者等があるときは、当該横断歩道等の直前で一時停止し、かつ、その通行を妨げないようにしなければならない。
2 車両等は、横断歩道等(当該車両等が通過する際に信号機の表示する信号又は警察官等の手信号等により当該横断歩道等による歩行者等の横断が禁止されているものを除く。次項において同じ。)又はその手前の直前で停止している車両等がある場合において、当該停止している車両等の側方を通過してその前方に出ようとするときは、その前方に出る前に一時停止しなければならない。
3 車両等は、横断歩道等及びその手前の側端から前に30メートル以内の道路の部分においては、第30条第3号の規定に該当する場合のほか、その前方を進行している他の車両等(軽車両を除く。)の側方を通過してその前方に出てはならない。
(横断歩道のない交差点における歩行者の優先)第38条の2 車両等は、交差点又はその直近で横断歩道の設けられていない場所において歩行者が道路を横断しているときは、その歩行者の通行を妨げてはならない。
都道府県によっては警察本部のHPで、取り締まり情報(重点日・内容)を公開、またはツイッターで予告しているところもあります。(検挙件数が全国最多の愛知県はこちら)お住いの地域の警察本部HPを確認されることをお勧めします。特に一時停止率が低いところは、一段と厳しいかもしれません。
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