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「三猿の知恵」で特殊詐欺に対抗!(被害にあわないために)

特殊詐欺に厳重警戒

特殊詐欺被害が深刻です。

2025年の被害状況は警察庁の統計データーから出典。表は当サイトで作成しています。被害金額は概算で丸めています。

  • 11月末までの状況(これまでの累計は約1,213億円)
  • 特殊詐欺は投資詐欺、ロマンス詐欺、警察官を装った詐欺、オレオレ詐欺など、すべての手口です。警察庁の統計では手口ごとに被害金額を1円単位まで掲載しています。
  • 表はお使いのデバイスにより横スクロールします。

1月~3月

1月 2月 3月
認知
件数
2025 1,787 2,053 2,380
2024 1,039 1,129 1,582
前年比 +748 +924 +798
被害
総額
2025 約79億5000万円 約91億4000万円 約105億2000万円
2024 約22億7000万円 約25億6000万円 約40億6000万円
前年比 +約56億8000万円 +約65億8000万円 +約64億6000万円

4月~6月

4月 5月 6月
認知
件数
2025 2,421 2,264 2,308
2024 1,872 1,782 1,553
前年比 +549 +482 +755
被害
総額
2025 約115億8000万円 約100億5000万円 約104億9000万円
2024 約43億2000万円 約52億8000万円 約43億000万円
前年比 +約72億6000万円 +約47億7000万円 +約61億8000万円

7月~9月

7月 8月 9月
認知
件数
2025 2,370 2,079 2,395
2024 1,801 1,649 1,892
前年比 +569 +430 +503
被害
総額
2025 約124億8000万円 約109億3000万円 約133億9000万円
2024 約56億4000万円 約67億3000万円 約61億7000万円
前年比 +約68億4000万円 +約42億円 +約72億2000万円

10月~12月(12月は発表後に追記)

10月 11月 12月
認知
件数
2025 2,600 2,255 //
2024 2,148 2,212 2,384
前年比 +452 +43 //
被害
総額
2025 約131億4000万円 約116億7000万円 //
2024 約75億4000万円 約91億2000万円 約138億円
前年比 +約56億円 +約25億5000万円 //

毎年12月の被害がもっとも多い

2024年12月は2,384件(77件/日|認知件数)の被害が発生しています。月間の被害総額は約138億円です。今年は11月まで前年を大きく上回っています。

警察庁の詐欺防止ビデオ

杉さん、コロッケさん、伍代さん達がいろいろ教えてくれます。お爺ちゃん、おばあちゃんと一緒に見ると良さそうですね。(1分40秒)

詐欺の手口や被害を防ぐ方法は、警察庁のHPほか、さまざまなメディアで知ることができます。しかし手口は非常に多く巧妙化し新しい手口も増え続けています。すべてを知って防御することが困難な時代です。

詐欺を疑え!

被害に遭うリスクを少しでも減らすために、怪しい話や誘いを瞬時に気づき離れることが大切です。犯罪グループに油断を見抜かれ”この人は話術やニセ画像・ニセ動画を使えばバイアスをかけやすく、シナリオ通りに騙せるかも知れない”とターゲットされると、複数人からさまざまな方法で全方位から攻撃を受けます。正常な判断が麻痺して思考停止に陥ることも少なくないと思います。(昨今はAIにより本物と区別が困難な画像や動画だけでなく、音声まで生成できるようです)

詐欺師A
詐欺師A
電話なら30秒くらいで、相手の年齢層や性格、心理状態など電話の向こう側の状況まで分かる。メールやSNSも2度、3度やり取りすればカモになりそうか分かる。
詐欺師B
詐欺師B
電話してもスグに切る人はカモにできない。メール・SNSを無視したり、何にでも”怪しいかも”って疑う人も手ごわい。
被害防止カモ
被害防止カモ
サギかもって疑うことだね。
サギ
サギ
??…

電話・メール・SNS等、方法は何であれ犯罪グループと接触した瞬間から、騙すシナリオは始まっています。避けることが一番です。それでも接触してしまったら、スグに自分から遠ざけることが必要です。どんな詐欺師も話を聞かない人、文字・画像・動画を見ようとしない人を騙すことはできません。犯罪グループは少しでも話を聞く人(ターゲット)を探すために、電話をかけたり、メールやSNS、ネットのニセ広告を使っています。

ニセ警察による詐欺が激増!

特殊詐欺の3件に1件はニセ警察官を装った詐欺です。2025年10月末までの被害総額は、約750億円。

▲警察庁のYouTubeチャンネルで啓発ビデオ(30秒)です。男性警察官からの詐欺イメージですが、最初の電話は女性警察官で、相手の反応をみて男性警察官に変わるなど、複数人が演じる劇場型も増えているようです。

警察庁の特殊詐欺対策ページ[SOS47]では、ニセ警察詐欺の啓発チラシ(7種類)を作成し配布しています。
  • ニセ警察詐欺の某誌チラシ

警察庁の[SOS47]
サイト(外部リンク)

まとめてダウンロード
(7種類|PDF形式)

チラシを印刷して固定電話の設置場所、玄関付近、トイレの壁などに貼るといいかも。繰り返し見ることで、常に詐欺に対して警戒する意識づけが大切です。ご高齢者のいる方で帰省される場合は印刷していきましょう。プリンターをお持ちでない方は、コンビニ等のマルチコピー機で印刷することも可能です。(各社のHPをご参照)

「三猿の知恵」で詐欺に対抗!

ほとんどの騙し手口に対抗できる「三猿の知恵」。闇バイトへの接近防止にもなります。

詐欺義骸を防止

 

詐欺被害に遭いやすい人

下記の項目で、騙されやすいタイプかご自分で診断できます。

  1. 火災保険や生命保険の契約金額を知らない
  2. 車や部屋の合鍵を持っていない
  3. テレビをあまり見ない
  4. ひまがあれば、本や雑誌を読みたいタイプだ
  5. 大事なことは、いつも自分で決める
  6. こだわりが強いタイプだと思う
  7. 占いや風水を信じるタイプだ
  8. UFOはきっといると信じている
  9. 開運グッズを3つ以上持っている
  10. 流行に流されやすいタイプである

診断結果について

  • 1~3個の項目に当てはまる方は、リスクに対する意識や詐欺への注意が低い傾向があります。
  • 4~6個の項目に当てはまる方は、自信過剰な傾向です。
  • 7~10個の項目に当てはまる方は、人が良すぎるタイプである傾向です。

チェック項目のうち、4つ以上に当てはまる方は、詐欺などの被害に遭いやすいと診断されています。また下記の項目に当てはまる人も騙されやすい傾向にあるそうです。(社会心理学者の西田公昭氏による)

  1. 自分は大丈夫と思っている
  2. 非科学的思考の持ち主
  3. ストレスや不安定な状態に弱い
  4. 権威に弱い
  5. 誰に対しても嫌われないようにする
  6. 集団に影響されやすい

被害者の9割以上は騙されないと思っていた

「宮城県警生活安全企画課」が実施した調査によると、被害者の92%が「特殊詐欺の被害に遭わない自信があった」と回答しています。詐欺の被害は「私のところに詐欺師は来ないし、詐欺なら見破れる」との思い込みが原因になっていると、調査結果から推察できます。

“人の話を疑ってかかる”というのは、あまり気持ちの良いものではありません。しかし疑うことや話の裏(確認をとる)も考えながら、自己防衛することが被害に遭わないために必要な時代です。詐欺事件でもカモリストと呼ばれ、過去に被害にあった方(騙されたことのある人)の名簿を利用して、ターゲットにするケースも少なくありません。

騙される人の心理(一部引用)

人が意思や行動を決定する要素には、「直感的な判断」と「熟慮の上での判断」という2つがあります。例えば詐欺師によって、身内が緊急事態だと聞かされると、判断までの時間が短い「直感」に傾き、冷静な判断を奪われてしまいます。詐欺師はこの「直感的な判断」を利用して、不安を煽り、その解決策を提示するなどして、相手の心に揺さぶりをかけ、理性的な判断(熟慮の上での判断)を困難な状態にします。

「直感的判断」で自分が正しいと思い込んだり、スグに解決しようと行動を起こしてしまうと、自分に都合のいい話ばかりを求め、不自然な点があっても気づかない、または無視してしまうようになります。

また自己の先入観を補強する「確証バイアス」と言われる心理に陥ってしまいます。結果として詐欺師の描いた筋書き通りに操られ、被害を出す結果につながります。また騙されたとは信じたくない心理も働くため、他者のアドバイスや指摘を受け入れにくくなり、被害を拡大するケースもあります。