水難事故の事例と発生場所・原因(2022年)

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[目次]

このページに掲載している統計数値は、警察庁の「水難事故統計」から出典(利用規約に準拠)した二次情報です。数値を再利用される場合は、出典元データーをご使用ください。(グラフ・表は当サイトで作成。二次情報としての再利用はご自由に)

水難事故の発生状況

レジャー中だけでなく、歩行中の転落や業務中等を含めたすべての事故です。(グラフの一部は拡大表示、表はお使いのデバイスによっては横スクロールします)

2021年(年間)

2021年(年間)の水難事故件数は1,395件(前年比+42件)、水難者は1,625件(同+78人)死者・行方不明者数は744人(同+22人)で、いずれも前年を上回りました。※水難者とは死者・行方不明者、負傷者、無事救出者を含む人数です。

全体(全年齢)

件数・人数前年比
発生件数1,395件+55件
水難者数1,625人+9人
死者行方
不明者
744人+27人
負傷者275人-30人
無事救出606人-30人

子ども(中学生以下)

発生件数は水難者が子どもだけの場合で、大人と一緒の場合は含まれません。

件数・人数前年比
発生件数119件+2件
水難者数183人+7人
死者行方
不明者
31人+3人
負傷者30人-2人
無事救出122人+6人
過去10年間の推移
  • 期間:2012年~2021年
  • レジャー中だけでなく、歩行中の転落や業務中等を含めたすべての事故です。
  • 死者・行方不明者は合算しています。
全体(全年齢)

年ごとの発生件数、水難者数に大きな差はみられず、死者・行方不明者数も横ばい状況が続いています。

水難事故の推移(過去10年間)全体

全体2012201320142015201620172018201920202021
事故
件数
1,4481,4591,3051,4501,5051,3411,3561,2981,3531,395
水難者1,7141,6391,4911,6351,7421,6141,5291,5381,5471,625
死者
行方
不明
782803740791816679692695722744
負傷者324287271314313323301285255275

年平均の件数等

  • 事故件数:1,391件(中央値:1,376件)
  • 水難者:1,607人(同:1,620人)
  • 死者行方不明者:746人(同:742人)
  • 負傷者:295人(同:294人)

1事故あたりの死者数は0.54人(10年間の平均)で、年ごとにみても0.51人~0.57人で大きな差はなく、2件に1人以上が亡くなっています。水難事故は命を失う割合が非常に大きいと言えます。同列に比較はできませんが、交通事故の場合は2021年の全国平均で115.8件に1人です。水難者の死者比率(10年間の平均)でみると0.46で、2人に1人近くが亡くなっており、また死者数は負傷者数の約2.5倍です。乱暴な表現をすれば、「溺れたら死ぬ確率は約2分の1、2人に1人は生還できない!」ということになります。

子ども(中学生以下)

子どもの事故に限れば、死者数は負傷者数より少なくなっています。水難者の死者比率(10年間の平均)でみると0.18で全体の0.46より低くなっています。しかし2019年以降の比率は微増傾向です。統計からは負傷の程度まで分かりませんが、溺水事故は深刻な後遺症を負うケースも少なくないと思います。

水難事故の推移(過去10年間)子ども

子ども2012201320142015201620172018201920202021
事故
件数
210198166179162144133118117119
水難者292244223230217206193190176183
死者
行方
不明
61445553312622302831
負傷者170138117133132127118110116122

※警察庁の統計では、発生件数は水難者が子どものみであった場合。大人を含む事故件数は含まないということです。

年平均の件数等

  • 事故件数:155件(中央値:153件)
  • 水難者:215人(同:212人)
  • 死者行方不明者:38人(同:31人)
  • 負傷者:128人(同:125人)
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小中学生は危険の予測や溺れることへの想像力が未熟です。大人が教えてあげることが大切です。

事故の多い都道府県(2021年)

都道
府県
発生
件数


死者
行方
不明
1沖縄9413945
2千葉727645
3東京688143
4北海道627834
5静岡607120
6鹿児島505122
7新潟465526
8茨城455417
9長崎454826
10兵庫414317

2022年の地域別ページ(このページ下部にリンク)に、すべての都道府県の事故データー(詳細)を掲載しています。

水難者の約2人に1人が死亡

溺れることは怖い
海や川で遊んでいる時に水を飲んでしまったり、鼻から水を吸い込み気管に入ってしまうと喉頭部が痙攣し声門が閉じ呼吸困難になります。この状態が続くと窒息状態になり、個人差はありますが肺から酸素が取り込めない状態が5分を超えると、臓器や脳に深刻なダメージを与えます。溺れるというのは、このような状況を含め、体を思うように動かせず泳ぐことも、浮くことも、声を出すことすら出来なくなることです。

学校のプール等で経験のある方も少なくないと思いますが、プールの場合は水を飲んだりして呼吸困難になっても、立つことで呼吸を回復することも可能であり、救助も容易です。(プールでの死者は昨年までの5年間の平均で全体の0.5%)

川では夏季であっても場所や気象状況により、水温が低い場合もあります。(滝つぼなどは特に低く、22℃以下では生理機能が約40%低下するといわれています)海では離岸流に流される事故も毎年発生しています。

「大勢の人がいるから、家族や友達と一緒だから」で、事故のリスクが小さくなることはありません。繰り返しますが水難者(全年齢)の死者比率は、過去10年の平均で0.46です。溺れたら約2人に1人が命を失っています。また救助され命は取り留めたものの、重篤な後遺症が残るケースもあると思います。{川での水難事故では、78%が死者・行方不明というデーターもあります}

溺れて心肺停止になると5分経過で救命率は20%以下に。しかし救出直後の救命処置によっては約2倍に改善。溺水者の救命率について、医師から寄稿いただきました>>

水難事故の発生場所・行為

2021年の死者・行方不明者

場所全体子ども
366人5人
河川253人18人
湖沼池53人6人
用水路67人2人
プール4人///
その他1人///
合計744人31人

過去5年の比率(%)

  • 期間:2017年~2021年
  • 子どもの死者・行方不明者の約6割(58.1%)は、河川での事故です。
場所全体子ども
49.216.1
河川34.058.1
湖沼池7.119.4
用水路9.06.5
プール0.5///
その他0.1///
水難事故発生場所(全体)水難事故の発生場所(子ども)
行為別の死者・行方不明者
  • 海や川、湖沼でのレジャー・スポーツ中の事故(全年齢)
  • 毎年、魚とり・釣り中の事故がもっとも多い

仕事中、歩行中や陸上競技中の転落、行為不明などを除いているため、死者・行方不明の合計とは一致しません。また表への掲載はありませんが子ども(中学生以下)に限ると、各年約半数が水遊び中の事故です。

行為2021年2020年2019年
水泳303947
水遊び416760
魚とり・釣り214224218
ボート遊び786
シュノーケリング201418
スキューバダイビング81715
サーフィン18916
水難者の無事救出は10人中4人弱

海や川などで溺れたり流されたりした「水難者」が、ケガなどもなく救出された無事救出者数も都道府県ごとに発表されています。比率にすると2021年の全国平均は37.3%です。(全年齢では毎年大きな差はありません)

救出率
(全国平均)
全年齢子ども
37.3%66.7%
  • 救出率は救出者数から当サイトで出したものです。
  • 子どもの水難者がなかった群馬県や富山県などをのぞいています。
救出率の順位
  • 2021年の状況
  • 子どもを含めた全体の救出率
  • カッコ内は救出者/水難者

高い低い
都道
府県
救出率都道
府県
救出率
1京都64.3%(9/14)長野0%(0/7)
2徳島61.5%(8/13)大阪7.7%(2/26)
3群馬60.0%(3/5)佐賀10.5%(2/19)
4神奈川58.7%(27/46)富山12.9%(4/31)
5福岡54.5%(24/44)岩手15.8%(3/19)

表では省略していますが、子どもの救出率がもっとも高かったのは、京都府の100%(水難者は4人で全員が無事救助)です。子どもの水難者がなかった群馬県や富山県など、また水難者が5人以下の場合が多く、子どもの比率は年によって差が大きいかもしれません。

  • 都道府県ごとの水難者数に大きな差があるため、一律の比較は難しいかも知れません。また事故の様態によっても救出率に違いが出ます。単独での魚釣り中の事故などは救助要請が遅くなるケースが多く、無事救出は少ないようです。
  • 救出率0%の長野県は水難者7人のうち、4人が亡くなり3人が救助されたものの負傷しています。大阪府と富山県(川釣りでの事故が多いのが影響しているかも?)は、毎年救出率が低い傾向が続いています。
  • 2021年に水難者がもっとも多かった沖縄県の救出率は51.1%です。水難者139人中、亡くなったり行方不明になったのは45人、負傷者は23人、無事救出者は71人です。
  • 無事救出数は事故の場所や形態で、大きく変わると思います。

「溺れたらどうする・・」より、レジャーの前に「ここは危ないかも!溺れるかもしれないぞ!」と想像することが大事だね。

 

もしもの時のためにライフジャケットの着用も必要だね。

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夏の水難事故(7月と8月)

7月と8月の死者・行方不明者数は228人(警察庁の夏季統計)で、前年より16人多くなっています。このうち中学生以下は9人で前年より7人少なくなりました。

2022年7月と8月(水難事故統計)

警察庁の水難事故概況(夏季)のデーターから出典。レジャー中以外(日常での転落事故など)を含む水難事故です。

夏休みの水難事故

7月と8月(水難事故統計)

  • 発生件数:459件(前年比+8件)
  • 水難者数:638人(前年比+73人)
  • 死者・行方不明者:228人(前年比+16人)
    ※中学生以下の子どもは9人(前年比-7人)です。

子どもの死者・行方不明者は9人で
前年よりは減ったね。

悲しい事故はゼロにしないと。
継続した啓発が必要だね。

9月も注意が必要です。2019年9月7日には大阪府高槻市の「芥川」で、祖父と一緒に遊びに来ていた孫の3人(いずれも小学生)が溺れ、祖父を含め4人が亡くなる重大事故も発生しています。

死者・行方不明者の発生場所

  • 警察庁の夏季統計(2022年7月と8月)
  • レジャー中以外を含みます。
  • カッコ内は前年比
海の事故川の事故湖・池・沼の事故
海:113人(+19)河川:88人(+1)湖沼池:9人(-4)
用水路の事故プールの事故
用水路:16人(-2)プール:1人(-1)
  • 死者・行方不明者の行為別では「魚取り・魚釣り」が56人で最多。
  • シュノーケリング中の死者は19人で、昨年同期より9人も多く過去5年間で最多です。
  • 子ども(中学生以下)が亡くなったり・行方不明になった場所は海が5人、河川が4人です。

水難事故の多かった都道府県


都道府県発生件数死者行方
不明者数
1東京2820
2岐阜2810
3千葉2711
4静岡2510
5沖縄259
6北海道204
7鹿児島168
8高知158
9福岡147
10神奈川138
11新潟137
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2022年(報道ベースでの事故状況)
  • 水難事故の報道件数(レジャー中の事故のみ)
  • 2022年は9月29日までの件数(随時更新)
    報道件数は当サイトで調べたものです。発生件数はこれより多いと思います。
7月8月9月
2022年647350
2021年467915
2020年2912128

8月の死傷事故件数は約100件(平均)
当サイトで調べたもので推計になりますが、過去5年(2017年~2021年)の8月に、レジャー中に発生した死者・行方不明・負傷事故の報道件数は少なくとも493件あり、報道された事故の8割以上が死亡または行方不明・重体等です。※2016年から全国で発生した600件以上の事故概要を記録しています。このページ下部に地域別にリンクしています。

水難事故の防止・対策

交通事故の死者数は10年前に比べ約4割減少しています。同列に比較できないものの、水難事故の発生件数、死者数は毎年ほぼ同じ状況が続いています。また昨年の水難者(死者・行方不明、負傷者、救出された人)の約35%(565人/1625人)は、7月と8月に発生した事故です。

レジャー中に溺れるケースの多くは加害者がいない事故であり、泳ぎが上手、苦手に関わらず、人間が自然に抗うことは不可能です。危険性の高い場所と行為などの情報を共有し、ご自身の判断ミスをなくし無理をしないことが大切です。

特に注意が必要なこと

(1)海で溺れる事故

台風の影響で波が高かった」などが目立ちます。遠方にある台風であっても波が高くなったり、海上ではうねりが発生することがあります。また海開き前または遊泳期間終了後に、泳いで事故に遭うケースも多く発生しています。

遊泳期間以外は監視員(ライフセーバーなど)が不在であり、溺れた場合は救助が遅れるなど危険が大きくなります。遊泳禁止の場所は離岸流が発生しやすい、足に絡む藻が多い、海底に岩など障害物が目立つなどで、見かけで判断できない危険があります。また場所によっては猛毒を持つ「カツオノエボシ」など危険なクラゲ、サメなどの海洋生物によるリスクもあります。(遊泳禁止場所、遊泳期間終了後は防護ネットがない)

海での水難事故
事故に遭われた方も溺れると思っていなかったはず。2022年は開設される海水浴場も昨年よりは増えると思いますが、開設しない場所も少なくありません。市町村、地元の観光協会HP等で事前に確認しましょう。遊泳期間以外も超危険です!

海水浴場は開設期間中であっても、波浪や強風注意報などの気象情報が出された場合には、遊泳禁止になります。自己判断で海に入ることは絶対に避けましょう。

(2)川で溺れる事故

大雨の影響で普段より水量が多く流れが速かった」といったケースが多くみられます。お出かけ地域の気象情報を十分に確認して、安全を最優先にした行動が大切です。またレジャー当日も急な雷雨などで、水量や流れが急変することもあります。

(3)遊ぶ前に危険をたくさん想像

海や川で魚釣りする前に、水遊びする前に「かもしれない」を、できるだけ多く想像することが大事です。自然に囲まれる開放感は普段は感じる怖さを忘れさせ、油断してしまい事故につながります。

  • 溺れて生還できないかも
  • 見た目より深いかも
  • 渦に巻き込まれるかも
  • 流れが速いかも
  • 水が冷たくて足がつったり、体が動けなくなるかも
  • 水中に隠れてる大きな石や岩に手足を挟まれるかも
  • 離岸流が発生する場所かも
  • 突然大きな波が来るかも
  • 猛毒のクラゲや怖いサメがいるかも
  • 若い頃より体力が落ちてるかも
  • スマホ見てる間に子どもが川に入っちゃうかも
  • 流されたサンダルを追いかけると、一緒に流されちゃうかも
  • 飛びこみ禁止のプールは、頭から激突するかも

もしも溺れて命を失ったら、みんなが悲しむよ。助かったとしても呼吸困難による低酸素状態が続いたことで脳に障害を負ったら、最悪の場合は一生寝たきりの状態になることもあるよ。もう遊ぶこともスマホを楽しむことも出来なくなるよ。

溺水事故のほとんどは水を飲んだことによる呼吸困難です。窒息状態が5分続けば命に深刻な状況になります。5分前に気づいていれば・・をなくすために、遊ぶ前に目いっぱいの想像力で危険に気づくことで、無謀な行動を思いとどまることができます。水に入ったあと、転落したり流されてから気づいても遅いです。また知人や友達が危ない行動をしようとしてたら、やめさせる思いやりも大切です。
今いる川は急流渦(急流かも)

川遊びや魚釣りをしている家族やお友達に、画像を送ってあげるといいかも。今いる川は急流渦(か)も知れないよ。

水に関する漢字に使われる部首”さんずい”の横に弱で「溺」れるだね。人間は水に弱いもんね。最近の川には怖いカッパはいなくなったかもだけど、見えないだけで危険がいっぱい隠れてるかも。この漢字は見た目も危ない感じするし、中学で習うようだけど覚えておくといいかもね。


川で溺れる原因(事故防止ページへ)

  • アユ釣り中の事故
  • 川に隠れた7つの危険
  • ホワイトウォーター
  • 河童
  • 子どもの事故
  • 若者の事故
  • 飛び込み禁止
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水難事故防止チラシ

水難事故防止簡易チラシです。いずれもPDFで表示・印刷(A4サイズ|タテ)できます。子ども向けは小学校4年生~6年生が対象です。若者向けチラシには、もしもの時に役立つ「救助方法=海上保安庁等」、「心肺蘇生法=日本医師会」のページQRコードを掲載しています。本文中の人数などは「水難事故統計=2021年」からの出典です。

水難事故防止のチラシ・ポスター(子供用)水難事故防止のチラシ・ポスター(若者向け)
子ども向け
(小学4年~6年生)
若者向け
(事故防止・救命)

若者向けチラシには下記のQRコードを掲載

  • 溺れた人を見たら(海上保安庁)
  • 川で溺れた人を助ける(独立行政法人 国立青少年教育振興機構)
  • 心肺蘇生法(日本医師会)
  • 水辺のハンドブック(河川財団)
その他

2022年と2021年の事故

6月~9月に発生したレジャー中の事故について、地域ごとに発生場所や状況を掲載しています。

今年(2022年)の事故

地域ごとに都道府県の事故データーも併せて掲載しています。

期間:6月~

北海道から関東東海・北陸近畿・中国・四国九州・沖縄

昨年(2021年)の事故

期間:6月~9月

北海道から関東東海・北陸近畿・中国・四国九州・沖縄

2016年~2020年

6月~9月に発生した水難事故ついて、地域別に分類し記録しています。悲しく痛ましい事故が多いですが、教訓として生かすことも大切かと思います。いつ、どこで、どのような状況で発生したか?概要のみの掲載です。

目次を開く[地域別]

2020年

期間:6月~9月

北海道から関東東海・北陸近畿・中国・四国九州・沖縄

2019年

北海道から関東東海・北陸近畿・中国・四国九州・沖縄

2018年

北海道から関東東海・北陸近畿・中国・四国九州・沖縄

2017年

北海道から関東東海・北陸近畿・中国・四国九州・沖縄

2016年

北海道から関東東海・北陸近畿・中国・四国
※2016年は九州・沖縄の掲載はありません。

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