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年末・年始に増加する犯罪や事故

仕事初めの日に注意!ランサムウェアに感染するとバックアップなしでは、復旧は不可能です。また取引先からのメールを装った「Emotet=エモテット」ウイルスの攻撃が継続中。
年末から年始に気をつけたい
11のリスク(犯罪・事故)
スリやひったくり、空き巣や強盗などの犯罪も増える時期です。特に注意が必要な11のリスクを掲載しています。
[目次]
- 交通事故
12月の死者数は10年以上、年間最多(過去5年の平均は373人)。また年末年始(2020年-21年の10日間)の死者数は71人です。 - 窃盗被害
スリ被害の多い場所 - ひったくり被害
ひったくり被害の多い場所 - 空き巣・強盗
連休中は特に注意が必要 - お酒に酔って加害者になる
酩酊状態でのタクシー利用に注意 - お餅を喉に詰まらせる事故
- 火災に注意
出火原因ワースト10 - パソコンのウイルス対策
仕事納め・仕事初めの日に注意!ランサムウェアに感染するとバックアップなしでは、復旧は不可能です。また取引先からのメールを装った「Emotet(エモテット)」ウイルスの攻撃が継続中。 - フィッシング詐欺(急増中!)
宅配業者や銀行を装ったショートメール - 特殊詐欺に厳重警戒!
2021年10月末までの被害総額は、約222億7千万円(前年同期とほぼ同じ)、また2020年12月は被害額がもっとも多く1日1億円以上が騙し取られています! - 押し買い被害
このページに掲載している数値は。政府総合統計窓口、消防庁(火災統計)からら出典した2次情報です。表やグラフなどは数値を元に当サイトで作成しています。数値を再利用される場合は、出典元データーをご利用ください。
1.交通事故
12月は過去10年以上、年間でもっとも交通事故死者数の多い月です交通量も増える時期です。車も自転車・歩行者もご安全に!
年末・年始(各5日間)の死者数
期間 | 12月27日~31日 | 1月1日~5日 |
2021年-22年 | 47人 | 24人 |
2020年-21年 | 42人 | 29人 |
2019年-20年 | 51人 | 22人 |
2018年-19年 | 78人 | 35人 |
2017年-18年 | 71人 | 41人 |
過去5年間の平均では、1日あたり年末(5日間)は11.6人、年始(5日間)は6.0人が亡くなっています。加害者にも被害者にもならないようにしましょう。
強い寒波が来たら!
雪による事故・トラブル
大雪時のタイヤチェーン規制と区間
警報または緊急情報が発表された時
2.スリ・置き引き被害(窃盗)
電車内、飲食店などで財布を上着に入れたままハンガーなどにかけることは、絶対に避けましょう。また屋台などで飲食や買い物する場合には、足元にカバンやバッグなどを置くことも危険です。
仮睡盗(お酒を飲みすぎ、駅や電車内等で寝込んでいる人を狙った窃盗)が増える時期です。財布や貴重品の管理をしっかり行いましょう。
初詣などでの混雑時のスリ、置き引き被害に注意が必要です。財布や貴重品は内ポケットに入れましょう。写真撮影などでは、バッグなどの手荷物を離さないようにしましょう。
スリ被害の多い場所
- 電車内(居眠りに注意)
- 路上(わざとぶつかったスキに・・)
- 総合スーパー(バッグを買い物かごはダメ)
- 地下鉄内(手荷物に注意)
- 深夜の飲食店(上着に財布をいれたまま、ハンガーはダメ)
- デパート(催事場などは特に注意)
- ゲームセンター(ゲーム中は知人に預ける)
- 駅(混雑時に注意)
- パチンコ・麻雀店(離席時に注意。財布は常に手元に!)
3.ひったくり被害
ひったくりはターゲットを尾行し、スキを狙って犯行を行うことが多い犯罪。特に女性ではコンビニ等からの帰り道に尾行される場合もあります。またATMの利用後は特に注意が必要です。人通りの少ない道は避け、バックなどは車道と反対側に持つようにしましょう。
最近では「歩きスマホ」を狙ったひったくりも目立っています。
ひったくりの多い場所
- 路上
- 駐車場
- 4階建て以上のマンション
共同住宅 - 総合スーパー
- 駐輪場
- 公園
- スーパーマーケット
- 3階建て以下のマンション
共同住宅 - パチンコ・麻雀店
- 駅
4.空き巣・強盗
空き巣や強盗などの犯罪も目立つ時期
2021年10月末までの認知件数(前年同期比)
罪種 | 認知件数 | おもな 罪種 |
認知 件数 |
侵入盗 | 31,185 (-6,799) |
空き巣 | 9,245 |
忍込み | 4,217 | ||
居空き | 855 | ||
強盗 | 945(-250) | /// |
コンビニなどを狙った強盗被害が増える時期です。小売店、飲食店など現金を多く扱う店舗は特に注意が必要です。閉店時に1人にならない、通用口は明るくし防犯カメラなどを設置することが大切。あらかじめ下見をするケースが少なくありません。狙われない環境づくりが、なにより大切です。(もしもの時のために「さすまた」などを備えると安心です)
2020年より増えている犯罪!
刑法犯全体の認知件数は毎年減少が続いていますが、2021年10月末時点では、下記の犯罪が前年同期より増えています。(増加数)
- 詐欺:26,463件(+1,615件)
※特殊詐欺を含むすべて - わいせつ:6,527件(+162件)
- 脅迫:3,912件(+26件)
- 強制性交等:1,167件(+63件)
帰省や旅行で長期留守を狙った空き巣
年末・年始に帰省や旅行などで、長期間家を空けることも多いと思います。計画が決ったら、侵入被害を防ぐために、普段より入念な防犯対策が必要です。昨今ではSNSで公開した旅行先の情報などから留守を探ったり、Googleストリートビューを悪用し建物外観などからターゲットを見つける手口も発生しているようです。
年末年始に休業する事務所や店舗などでは、現金や貴重品を置かないなど十分な防犯対策を!
5.酒に酔って強盗などの加害者に
年末・年始はお酒を飲む機会も増えます。酩酊状態でのタクシー利用(帰宅時)などで、運転手とトラブルになり、強盗致傷などの罪で逮捕される事件も発生しています。複数でタクシーに乗車し帰宅する場合は、酔った人を先に送るようにしたいですね。
また昨今クローズアップされている「セクハラ」「パワハラ」の加害者にならないように、注意が必要です。むかしの酒の上での説教は、場合によってはパワハラになってしまうかもですね。
6.お餅をのどに詰まらせる事故
毎年お正月にはお餅による窒息事故が多くなります。(事故の約9割が65歳以上)お餅は小さく切って食べやすい大きさにし、よく噛んで食べましょう。
2022年はお正月3が日に、東京都内だけで19人が病院に搬送され4人(いずれも80代の女性)が亡くなったということです。
応急措置については、日本医師会の救急蘇生法(外部リンク)が参考になります。
7.火災の発生に注意!
出火原因ワースト10(2020年)
- コンロ:1,797件(17.2%)
- たばこ:1,290件(12.3%)
- ストーブ:794件(7.6%)
- 放火:645件(6.2%)火災による死者数の約2割は放火または疑いによるものです。(2020年は277件発生し285人が亡くなっています)
- 配線器具:541件(5.2%)
- 電灯電話等の配線:516件(4.9%)
- 電気機器:508件(4.9%)
- 放火の疑い:312件(3.0%)
- たき火:154件(1.5%)
- 電気装置:66件(0.6%)
1月~3月は空気の乾燥する季節です。火災にご注意を!
8.パソコンのウィルス対策(連休の前後)
「ランサムウェア」と呼ばれる身代金ウィルスによる被害が拡大しています。感染するとパソコン操作は一切できなくなり、復旧するために金銭を要求する手口です。特にオフィスなどで、連休明けに大量のメールを受信する場合、ウィルスの仕掛けられた添付ファイルを開き、感染するケースが目立ちます。ランサムウェアは感染した場合、駆除・復旧が極めて困難であり、被害も深刻なものになります。重要なデーターは定期的なバックアップを行いましょう。

もしも感染したら、パソコン内の顧客データー、取引データー等すべてが書き換えられてしまうなんて・・

OSやドライバー、いろんなアプリを含めて、丸ごとバックアップ(イメージバックアップ)が必要だよ。

社内に管理者を置いたほうがいいかも。
医療機関の被害が目立っているようです。「ランサムウェア」の攻撃は、ウイルス付きメールなどを使う「ばらまき型」と、遠隔保守用にシステムと接続するために使われる「VPN=仮想プライベートネットワーク」接続機器の脆弱性を狙うケースがあるということです。2021年上半期に警察庁に寄せられた相談件数は61件ということです。
マイクロソフトのOneDriveなど、クラウドサービスでのデータ保存では、OSやインストール済のアプリーデーターは保存されないため、バックアップソフトなどでの保存が必要。
仕事納めの日には・・
- データーのバックアップを忘れずに行う。(外部ストレージに保存)
- データーを保存したストレージ(外付けHDDなど)は、USB接続を外しておく。
- パソコンの電源は必ず切っておく。(スリープ状態にしない)
仕事始めの日には・・
- パソコンを起動したら、OS、セキュリティーソフト等のアップデートを確認。
- 差出人不明のメールは開かない。(特に添付ファイル、メール本文にURLがリンクされている場合は要注意です。)取引先からの挨拶を装ったケースも発生しています。
丸ごとバックアップはOSやアプリ、各種設定などPC内のデーターすべてを1度に保存し、もしものウイルス感染や故障の際に、丸ごと復元します。保存する容量やストレージにより異なりますが作業には数時間かかる場合もあり、余裕をもったスケジュールが必要です。
バックアップソフト+ストレージ[表示]
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丸ごとバックアップ (3台用) |
外付けHDD (4TB) |
外付けSSD (1TB) |
ウイルス「Emotet=エモット」に注意!
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)によると、2021年11月から「Emotet」(エモテット)と呼ばれるウイルスの攻撃活動が再開し、12月現在も攻撃が継続しているということです。
どんなウイルス?
- 取引先等とやり取りしたメールが攻撃者に盗まれ、その内容やメールアドレスが転用されて、ウイルスメールとして送られてくる。
- Excelの添付ファイルにウイルスを埋め込まれる。
- PDF閲覧ソフトをダウンロードさせる偽サイトに誘導し、閲覧ソフトを装ったウイルスをインストールさせる。
対策
- 添付ファイルの「コンテンツの有効化」を安易にクリックしない。
- メールに記載されたリンクはクリックせず、正規開発元からインストールする。
12月は特殊詐欺に厳重警戒
9.フィッシング詐欺(急増中!)
「情報処理推進機構」によると、スマートフォンに宅配業者の不在通知を装ったURL付きのショートメッセージが届き、不審なサイトに誘導されてパスワードを盗まれるなどの相談が増えているということです。
- 金融機関の偽サイトや不正なアプリをダウンロードさせるサイトに誘導する。
- 銀行の名前をかたって「異常ログインの可能性」などのウソのメッセージで、ID・パスワードを偽サイトに入力させて盗む。
ショートメッセージでURLが記載されていた場合は、すぐにアクセスしないことです。また間違ってアクセスした場合は、パスワード入力はしないこと。
今後、ガラケーからスマホに乗り換えるお爺ちゃん、おばあちゃんも増えると思います。帰省されたときは、教えてあげましょう。ショートメッセージは無作為かつ大量に送信する手口であり、今後も増えるかもしれません。今までガラケーを通話のみで利用していた高齢者の方で、メールを含めて慣れてない方はメッセージ通信を使用せず、受信した場合はすべて無視するように伝えたほうがいいかもですね。
10.オレオレ詐欺・架空請求など
昨年(2020年)12月は1日平均で1億円以上が、反社会集団による特殊詐欺によって奪われています。
警察庁の統計によると、2020年(年間)の「特殊詐欺」による被害額は約202億円。月別にみると12月が約32億6千万円(認知件数は1,232件、うち既遂は1,191件)で、年間でもっとも多く11月までの月平均被害額の約1.42倍です。「詐欺被害にあった人の9割以上は、騙されないと思っていた」とのアンケート結果もあります。
2021年9月末までの被害状況
(1)認知件数は1万0729件
上記グラフには反映していませんが、10月の特殊詐欺状況(12月2日の警察庁発表)は、認知件数が1,178件(うち既遂が1,130件)です。10月末までの今年累計は、認知件数が1万1907件(うち既遂が1万1454件)です。
(2)おもな手口の認知件数(被害額)
期間は2021年1月~9月末です。
- オレオレ詐欺:2,212件(約63億2千万円)
- 預貯金詐欺:1,883件(約23億2千万円)※1
- 架空料金請求詐欺:1,538件(約47億8千万円)
- 還付金詐欺:3,012件(約33億9千万円)
- 融資保証詐欺:122件(約2億5千万円)
年末や年度末に中小企業・事業者の被害が目立ちます。 - 金融商品詐欺:26件(約2億3千万円)
- キャッシュカード詐欺:1,860件(約27億7千万円)※2
- ※1:大手百貨店や警察官等を名乗り、あなたの口座が不正に利用されているなど。
- ※2:銀行や警察官等を名乗り、キャッシュカードが不正に利用されているなど。
上記以外にもギャンブル詐欺(必勝法など)、交際あっせん詐欺など、さまざまな手口で騙そうとしています。すでにある多くの手口以外にも新しい手口も増えており、すべてを把握すること自体が困難な状況ですね。
被害を防ぐためには騙されないことですが、騙されないためには、非日常的な出来事(不審な電話や郵便物)に対して慌てない、すぐに信じない(まずは疑う)ことが必要な時代ですね。
(3)被害金額(2020年同期とほぼ同じ)
上記グラフには反映していませんが、10月の特殊詐欺による被害総額(12月2日の警察庁発表)は、約19億4千万円(発表数値は1,940,644.540円)です。10月末までの今年累計は、約222億2千万円(発表数値は22,206,198,589円)です。昨年同期が約222億7千万円で、ほぼ同じ被害額になっています。
年末から年度末にかけて、医療費などの還付金を装った詐欺が増える時期です。不審な電話や郵便物には十分に注意しましょう。また帰省される方で、ご高齢者のいる方は騙されない対策について話しましょう。
(4)被害者の年齢・性別
- 年齢:60歳以上が約8割
- 性別:女性が7割以上
60歳以上の人口は男女合わせて約4370万人です。2020年の特殊詐欺認知件数(1万7844件)の8割(1万2752件)が60歳以上として単純に試算した場合、推計では年間でおよそ3,430人に1人が被害(未遂を含む)にあったことになります。
警察が把握できていない不審電話や偽の郵便物などは、かなりの数になると思います。メールなどは膨大な数ですね。警察庁が発表した全国で発生したアポ電(予兆電話)は、2019年4月~10月で9万件を超えたというデータもあるようです。
(5)警察庁の詐欺防止ビデオ
杉さん、コロッケさん、伍代さん達がいろいろ教えてくれます。お爺ちゃん、おばあちゃんと一緒に見ると良さそうですね。
(6)騙されないために・・
直感的判断は危険!また「確証バイアス」に陥ると、周囲の意見を聞かなくなります。>>
11.リサイクルショップを装った「押し買い被害」
年末から年度末に特に目立ちます。「リサイクルセンター」など架空の名称を名乗り電話(近所をまわっています・・など)をしたあと訪問し、貴金属などを相場より安く買い叩く手口です。
悪質な訪問販売や通販トラブルは、消費者相談センター(188番=いやや)へ!
番外
犯罪にはならないと思いますが、この時期は神社・仏閣の参道や境内に屋台で買った食べ物などのゴミの散乱が目立ちます。「パワースポット」がダストスポットにならないよう、気をつけたいですね。