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年末・年始に増加する犯罪や事故

年末から年始に気を付けたい
11のリスク(犯罪・事故)
交通死亡事故は10年以上連続して12月がもっとも多く、スリやひったくり、空き巣や強盗などの犯罪も増える時期です。この時期に特に注意が必要な11のリスクを掲載しています。
[目次]
- 交通事故
年末年始(2020年-21年)の死者数は71人 - 窃盗被害
スリ被害場所ワースト10 - ひったくり被害
ひったくり被害場所ワースト10 - 空き巣・強盗
連休中は特に注意が必要 - お酒に酔って加害者になる
酩酊状態でのタクシー利用に注意 - お餅を喉に詰まらせる事故
- 火災に注意
出火原因ワースト10 - パソコンのウイルス対策
仕事納め・仕事初めの日に注意! - フィッシング詐欺(急増中!)
宅配業者や銀行を装ったショートメール - 特殊詐欺に注意
- 押し買い被害
出典(数値):政府総合統計窓口
1.交通事故
年末・年始(各5日間)の死者数
期間 | 12月27日~31日 | 1月1日~5日 |
2020年-21年 | 42人 | 29人 |
2019年-20年 | 51人 | 22人 |
2018年-19年 | 78人 | 35人 |
2017年-18年 | 71人 | 41人 |
2016年-17年 | 85人 | 40人 |
過去5年間の平均では、1日あたり年末(5日間)は13.8人、年始(5日間)は6.7人が亡くなっています。加害者にも被害者にもならないようにしましょう。
年間での1日平均
- 2020年:7.8人
- 2019年:8.8人
- 2018年:9.7人
- 2017年:10.1人
- 2016年:10.7人
年末年始は厳しい寒さと大雪の予想。積雪や路面凍結による交通障害や事故、除雪作業中の事故にご注意を!
2.スリ・置き引き被害(窃盗)
電車内、飲食店などで財布を上着に入れたままハンガーなどにかけることは、絶対に避けましょう。また屋台などで飲食や買い物する場合には、足元にカバンやバッグなどを置くことも危険です。
仮睡盗(お酒を飲みすぎ、駅や電車内等で寝込んでいる人を狙った窃盗)が増える時期です。財布や貴重品の管理をしっかり行いましょう。
初詣などでの混雑時のスリ、置き引き被害に注意が必要です。財布や貴重品は内ポケットに入れましょう。写真撮影などでは、バッグなどの手荷物を離さないようにしましょう。
スリ被害の発生場所ワースト10
- 電車内
- 路上
- 総合スーパー
- 地下鉄内
- 深夜の飲食店
- デパート
- ゲームセンター
- 駅
- パチンコ・麻雀店
- スーパーマーケット
3.ひったくり被害
ひったくりはターゲットを尾行し、隙を狙って犯行を行うことが多い犯罪。特に女性ではコンビニ等からの帰り道に尾行される場合もあります。またATMの利用後も特に注意が必要です。人通りの少ない道は避け、バックなどは車道と反対側に持つようにしましょう。
最近では「歩きスマホ」を狙ったひったくりも目立っています。
ひったくり発生場所ワースト10
- 路上
- 駐車場
- 4階建て以上のマンション
共同住宅 - 総合スーパー
- 駐輪場
- 公園
- スーパーマーケット
- 3階建て以下のマンション
共同住宅 - パチンコ・麻雀店
- 駅
4.空き巣・強盗
空き巣や強盗などの犯罪も目立つ時期
年間の認知件数
- 空き巣(住宅対象):39,249件
- 強盗:2,332件
コンビニなどを狙った強盗被害が増える時期です。小売店、飲食店など現金を多く扱う店舗は特に注意が必要です。閉店時に1人にならない、通用口は明るくし防犯カメラなどを設置することが大切。あらかじめ下見をするケースが少なくありません。
帰省や旅行で長期留守を狙った空き巣
年末・年始に帰省や旅行などで、長期間家を空けることも多いと思います。計画が決ったら、侵入被害を防ぐために、普段より入念な防犯対策が必要です。昨今ではSNSで公開した旅行先の情報などから、留守を探りターゲットにする手口も発生しているようです。
5.酒に酔って強盗などの加害者に
年末・年始はお酒を飲む機会も増えます。酩酊状態でのタクシー利用(帰宅時)などで、運転手とトラブルになり、強盗致傷などの罪で逮捕される事件も発生しています。
また昨今クローズアップされている「セクハラ」「パワハラ」の加害者にならないように、注意が必要です。
6.お餅をのどに詰まらせる事故
毎年お正月にはお餅による窒息事故が多くなります。(事故の約9割が65歳以上)
お餅は小さく切って食べやすい大きさにし、よく噛んで食べましょう。
応急措置については、日本医師会の救急蘇生法(外部リンク)が参考になります。
7.火災の発生に注意!
2019年に全国で発生した火災の総件数は3万7538件、死者は1,477人で負傷者は5,814人です。火災の怖さは1度に多くの人が死傷することが少なくなく、近隣へ被害が拡大する場合も多いことです。また放火(※)も増える時期です。留守にする場合は、家の周りに物を置かない、明るくするなどの対策が大切です。
- たばこ:3,557件(9.5%)
- たき火: 2,911 件(7.8%)
- こんろ: 2,890件(7.7%)
※建物火災ではもっとも多い - 放火: 2,719件(7.2%)
※建物火災では3番目に多い - 放火の疑い :1,787件(4.8%)
※建物火災では8番目に多い - 火入れ: 1,745件(4.6%)
- 電気機器: 1,606件 (4.3%)
- 電灯電話等の配線: 1,551件(4.1%)
- 配線器具: 1,331 件(3.5%)
- ストーブ:1,133件(3.0%)
※建物火災では4番目に多い。2019年はストーブが出火原因とみられる火災で、111人が亡くなっています
この冬はアルコール消毒液の取り扱いに注意!ストーブなど暖房器具、調理器具の近くでは使わない、置かないこと。気化したアルコールに引火し重大事故につながります。
8.パソコンのウィルス対策(連休の前後)
「ランサムウェア」と呼ばれる身代金ウィルスによる被害が拡大しています。特にオフィスなどで、連休明けに大量のメールを受信する場合、ウィルスの仕掛けられた添付ファイルを開き、感染するケースが目立ちます。ランサムウェアは感染した場合、駆除・復旧が極めて困難であり、被害も甚大なものになります。
仕事納めの日には・・
- データーのバックアップを忘れずに行う。(外部ストレージに保存)
- データーを保存したストレージ(外付けHDDなど)は、USB接続を外しておく。
- パソコンの電源は必ず切っておく。(スリープ状態にしない)
仕事始めの日には・・
- パソコンを起動したら、OS、セキュリティーソフト等のアップデートを確認。
- 差出人不明のメールは開かない。(特に添付ファイル、メール本文にURLがリンクされている場合は要注意です。)取引先からの挨拶を装ったケースも発生しています。
ランサムウェアについては、こちらで詳しく説明しています。>>
9.フィッシング詐欺(急増中!)
「情報処理推進機構」によると、スマートフォンに宅配業者の不在通知を装ったURL付きのショートメッセージが届き、不審なサイトに誘導されてパスワードを盗まれるなどの相談が、2020年12月は15日までに182件あり、11月(月間)の1.5倍に急増しているということです。
- 金融機関の偽サイトや不正なアプリをダウンロードさせるサイトに誘導する。
- 銀行の名前をかたって「異常ログインの可能性」などのウソのメッセージで、ID・パスワードを偽サイトに入力させて盗む。
ショートメッセージでURLが記載されていた場合は、すぐにアクセスしないことです。また間違ってアクセスした場合は、正規のURLであるかを確認することです。
10.オレオレ詐欺・架空請求など
警察庁の統計によると、2020年10月末までの特殊詐欺による被害総額は、221億2539万2068円で、1日あたり7000万円を超える金額が詐欺グループ、反社会勢力に奪われています。認知件数では1日あたり37件です。また年度末にかけては、還付金詐欺も増えてきます。「詐欺被害にあった人の9割以上は、騙されないと思っていた」とのアンケート結果もあります。
11.リサイクルショップを装った「押し買い被害」
年末・年度末に特に目立ちます。「リサイクルセンター」などを名乗り電話(近所をまわっています・・など)をしたあと訪問し、貴金属などを相場より安く買い叩く手口です。
番外
犯罪ではありませんが、この時期は神社・仏閣の参道や境内に屋台で買った食べ物などのゴミの散乱が目立ちます。「パワースポット」がダストスポットにならないよう、気をつけたいものです。
2020年の大晦日から2021年(令和3年)の元旦は、「新型コロナ」の感染拡大により、都市部での鉄道(地下鉄を含む)で、終日運行を中止するところも出ています。初詣に行かれる方は、運行状況の確認が必要です。