歩きながらのスマホ、運転中のスマホは、
事故と犯罪に遭うリスクが高くなります。
注意力が低下することで発生する8つのリスク
1.人とぶつかる
歩きながらスマホを利用した場合、周囲の認識率が50%低下。
不注意による事故だけでなく、「スマホ当たり屋」の事件も発生しています。あらかじめ壊れたスマホ等(※)をバッグに入れて、スマホを見ながら歩く人にわざとぶつかって因縁をつけ、金銭を要求する手口です。※スマホだけでなく、メガネや貴重品が壊れた、ケガをしたなどの理由で因縁をつけられるケースもあります。
階段で足を踏み外す事故の危険も高くなります。
原因が自分にある負い目から、潜在的な被害も少なくないと思います。金銭を要求されたら、自分だけで解決しようとせず、必ず警察へ連絡・相談を!
2.車に気づかない
交差点で赤信号を見落とし、事故にあう危険性が高くなります。
3.人を死傷させる
クルマは時速40km/hで1秒間に約11メートル、60km/hなら約17メートル進みます。一瞬の不注意が重大事故につながります。
路地や駐車場などで、スマホを使用しながら運転しているクルマにわざとぶつかり、ケガをしたなどと因縁をつけ、金銭を要求する「当たり屋」の手口も発生しています。原因が自分にある負い目から、潜在的な被害も少なくないと思います。金銭を要求されたら、自分だけで解決しようとせず、必ず警察へ相談を!
クルマが1秒または5秒で進む距離(目安)
時速 | 1秒 | 5秒 | |
40km/h | 11.1m | 55.5m | |
60km/h | 16.7m | 83.3m | |
100km/h | 27.8m | 138.9m |
4.自転車事故
自転車を運転中のスマホ利用で死亡事故も発生しています。
2017年の12月には、神奈川県で左手にスマートフォン、右手に飲み物を握り、左耳にはイヤホンをして運転していた女子大学生の自転車が高齢女性と衝突し、死亡させる事故も発生しています。相手を死傷させ、数千万円の賠償責任を負うケースも出ています。
スマホなど携帯電話を使用しながらの運転は、視界が95%低下(通常6メートルの視界が30センチまで狭くなる)との研究結果も出ています。(愛知工科大の小塚一宏特任教授|交通工学)
5.犯罪被害に遭う
周囲の状況に気づきにくくなり、狙われる危険があります。
6.後を付けられる
帰宅時やコンビニ等での買い物帰りに、特に注意が必要です。
7.駅構内でのトラブル
通勤・通学だけでなく、混雑時は特に注意が必要です。
8.線路に転落する
駅のホームから線路に転落する危険性が高くなります。また他人を巻き込む事故につながることもあります。
ながらスマホではありませんが2022年1月に大阪市の阪急「柴島駅」で、男子高校生(17)が電車とぶつかり、亡くなる痛ましい事故が発生しています。線路に落としたものを、のぞいており何かを落とした可能性があるということです。
2018年7月にJR東海道線「東静岡駅」で、スマホを使用しながらホームを歩いていた中学3年の男子生徒(14)が線路に転落し、列車とホームの間に挟まれ亡くなる痛ましい事故が発生しています。
2016年には、東京都品川のりんかい線「天王洲アイル駅」でも、20代の女性が同様の事故で亡くなっています。
プラス1
ながら運転で検挙されたら
まだまだ6番目に多い違反。違反点数3点、反則金は1万5千円(普通車)
2021年に「携帯電話使用等」の検挙件数は29万0735件で、前年より1万8323件少なくなっています。もっとも多かった2018年の約84万2千件よりは、大きく減少しているものの、すべての違反の中では6番目でまだまだ多い違反です。
人身事故を起こしたら
もし人身事故を起こした場合、相手が軽傷(全治30日未満)であっても、安全運転義務違反で2点、付加点数が3点(運転者の過失が大きい場合)です。
スマホなどを使用していた場合は、さらに点数が加算され行政処分の結果も変わります。刑事罰(罰金など)の金額も大きくなります。