水難事故の原因と対策(川は海より溺れやすい)

スポンサーリンク
スポンサーリンク

隠れた危険と安全対策

水難事故の原因

警察庁の「水難事故統計」によると、2019年に全国で発生した水難事故は1,298件で、死者・行方不明者は695人です。このうち川での事故による死者・行方不明者は225人(全体の32.4%)です。子どもの死者数(30人)の半分(15人)は川で起きています。夏休みの期間は特に注意が必要です。

[目次]

川が海より危険な7つの理由

大雨が続いた地域の川では、河川敷や川底の状態も変わっている可能性があります。また目的地に向かう途中の道路(特に山間部)では、地盤に溜まった雨水によって強度が弱くなっている箇所、道路に落ちている大きな石、土砂の流出で不安定になった斜面からの落石に注意が必要です。川釣りに行かれる場合は、目的地付近の気象情報も確認しライフジャケットの着用もお忘れなく。

1.人は浮きにくい

川の水は真水に近く、流れや渦によって空気を多く含んでいる場合が多いため、浮きにくくなります。また水温が低い場合は、体の自由な動きが難しくなります。(海水は塩分濃度、水温により異なりますが、水より比重が大きく人は浮きやすい)

2.流れによる水圧で泳ぎにくい

流れが速いと水圧(動水圧)により、自由な動きが困難になります。

3.川底の状態も複雑

上流域の川底には大きな石なども多く、手足が挟まれることもあります。また泥やコケ、ゴミなどの堆積物によって、ケガをしたり足をすくわれることも少なくありません。

また大きな岩場が多い川では、激しい川の流れにより川底などが削り取られる「洗掘」といわれる現象で、急に深くなる場所があります。

4.急な増水や流れの変化が起きやすい

川は1日の中でも天候になどによって、流れや水量が短時間で変化します。上流で降った雨で急に増水する場合は気づきにくく、場所によってはダムの放水もあります。
中洲でのバーベキューなどでは、増水に気づかず重大事故の危険性があります。

下記の状況が発生したら、すぐに安全な場所に避難する。ラジオでの気象情報の確認も大切です。 山間部などでは、携帯電話の使用が困難な場合もあります。

こんな状況に注意!
  • カミナリが鳴ったら。(急な雷雨による増水の危険性が高まる。)
  • 上流からゴミや流木が流れてきた場合。(上流で増水の兆候)
  • ダムの放水サイレンが鳴ったら

5.流れが速く渦などが発生する場所が多い

  • 橋脚の周辺(橋などの下)
  • 川岸や堤防にあるコンクリートブロック、消波ブロックの周囲。
  • 取水口(田畑に水を取り入れる場所)
  • 堰堤(えんてい)=流れを緩やかにしたり、砂防目的の小さな堤防の周囲。

上記以外でも急に深くなる場所、川底の石や障害物など、見かけで危険性の判断が難しいため事故が起きやすい。

川の事故原因(不規則な渦)

▲不規則に発生した渦。このような流れに巻き込まれると、ライフジャケットを着用していても溺れる危険性が大きくなります。(橋の上から撮影)

ホワイトウォーター

川底の地形や岩などによって空気を多く含んだ水が泡立つ状態。ライフジャケットを着ていても十分な浮力を得られない。

6.事故に気づきにくい

溺れていることを、助けを呼ぶ声や手足をバタつかせる動きや音で気づくとは限りません。
水を飲んでしまった時などは、声がしなくなった、動きが止まったなどのほうが多く、事故に気づくことが遅れる場合も少なくありません。特に子供からは絶対に目を離さないこと。

また海水浴場と違いライフセーバーによる監視を行っている場所は、ほとんどありません。

7.救助が難しい

流された場合は見失ってしまうことも多いため救助が困難です。また捜索するためには、ボートや救命用具が必要です。(川では付近に準備されていることは少ない。)

海水浴場などであれば、監視員等がいる場合も多いため事故時の対応も行いやすい。川では多くの条件で海より救助が困難です。また山間部であれば、救急車の到着、病院への搬送に時間がかかる場合もあります。

子どもだけの水遊びは危険

子どもだけで遊泳は大変危険です。(写真はイメージ画像)

スポンサーリンク

「水難事故統計」による水難者の無事救出率は、海や川を含め全国平均で33.9%です。

川の事故で目立つ原因

  • 川岸から対岸まで泳いで渡る途中で流され、溺れてしまう事故。特に若い人の事故が目立ちます。体力を過信せずに、気づかない危険が潜んでいることを忘れないようにしましょう。
  • 大雨などによる増水。「前日までの雨で普段より水位が高く・・」といった報道が多くみられます。レジャー当日だけでなく、お出かけ前までの気象情報にも注意する必要があります。(魚釣りでの事故原因に多くみられます)
  • 浮き輪などの遊具、サンダルなどが流され、泳いで取りに行く途中で溺れる事故。(遊具などが流されても取りに行かないように指導。事前に予備を購入して、見せておくと効果的です)
  • 川底の岩などに足を挟まれることで溺れる事故。(子どもに多い)
  • 河川敷でのバーベキューなどで、お酒を飲んだあとに川に入って溺れる事故。
  • 水上バイクの事故では、バナナボートなどを引っ張っている時の事故が目立ちます。
  • 子どもの事故では、バーベキューなどで訪れた際、大人が気づかないうちに川に入って流される事故も目立ちます。特に多人数の参加では、監視の目が届きにくいため、事前に子供の命を守るための厳しい指導必要です。拡声器や救助用の浮き輪なども準備するようにしましょう。

事故は突然に発生します

溺れたら浮いて待て?冷静に対応できる人は少ない。

川は短時間のうちに水量や流れが変わることも少なくありません。一部では「溺れたら浮いて待て」が推奨されているようですが、波や流れが穏やでライフジャケットを着用している場合などに限られます。遊泳中に水を飲んでしまい呼吸困難(学校のプール等で経験した人も少なくないと思います)になったり、上流からの冷たい水、恐怖を感じるほどの速い流れに遭遇した場合などは、パニック状態になり冷静な行動は困難です。

事故は突然に!

「今から溺れますから、浮いて待ちましょう・・」はありません。事故は突然に予期しない状況で発生します。

ライフジャケットは必須です!

川遊び、渓流釣りなどのレジャーでは、命を守るシートベルトと同じくらい「ライフジャケット」は重要です。ライフジャケットの着用で溺れることを防ぎ、もしもの時は救助されるまでの時間を作ることができます。

小さな子供では大人のひざ下(数十センチ)ほどの水深でも、死亡事故が起きています。体重が軽く体脂肪も少ない子供は、大人が考えるより水流の変化、川底の障害物に影響を受けやすくなります。水深に関係なく着用することが必要です。

ライフジャケット着用で流された場合

  • 姿勢は仰向けで足は下流方向に向け、つま先は上に向ける。
  • 川底に足がつきそうでも立とうとしてはダメ。岩などに足がひっかかる危険があります。
海や川での「水難事故防止」アイテム
もしもの時に命を守るアイテム(レビュー評価の高い商品を中心)を掲載しています。「楽天」および「amazon」でご購入できます。

子どもからは絶対に目を離さない!

スグに救助できる場所から見守りましょう。スマホに夢中になったり、河原でお酒を飲んでるようではダメです。また川底に足をとられ、水を飲んでしまった場合は声を出して助けを呼ぶことは困難です。「子どもの事故は静かに溺れる」とも言われます。
「ちょっと目を離した間に・・」といった後悔にならないように。

怖さを感じる経験が少なく、危険をイメージすることが難しい子供の事故は、大人の責任です。

子どもの事故防止(保護者向け)

水難事故の対策

水難事故防止チラシ

海や川での事故防止簡易チラシです。いずれもPDFで表示・印刷(A4サイズ|タテ)できます。子ども向けは小学校4年生~6年生が対象です。
本文中の人数などは「水難事故統計」からの出典です。

水難事故防止(子供用)チラシ 水難事故防止チラシ(若者向け)
子ども向け
(小学4年~6年生)
若者向け
(川での事故防止)
水難事故の通報先と救命方法 海や川、湖や池でおぼれたり流された人を見つけた場合の対応。緊急通報先と消防庁など救助・救命(AEDの使い方、人工呼吸など)に、役立つホームページを掲載しています。
水難事故発生時の救急・救命

地域別の事故状況

期間:2020年夏季(6月から9月)北海道・東北・関東・甲信

東海・北陸

近畿・中国・四国

九州・沖縄