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今年の夏は暑い?2024年(昨年の気温を超える可能性)
[目次]
このページに掲載している数値は気象庁から出典し、グラフ・表は数値を元に当サイトで作成しています。
2024年夏も猛暑の可能性
6月~8月の期間予想
2月20日発表分
6月~8月の平均気温(期間の見通し)は、北日本で高い確率が50%、東・西日本で高い確率が60%、沖縄・奄美で高い確率が70%と予想されています。3月19日と4月23日の「3か月予報」に合わせて予報内容を再検討し、変更がある場合には修正発表するということです。
近年の暖候期予報で、赤色表示(高い確率60%以上)が出されたのは初めて。
「暖候期予報」は夏の期間全般の気温見通しですが、東・西日本で高い確率が60%、沖縄・奄美で70%(色分けが赤色または紫)の予想は近年では初めてです。昨年は全国的に平年並かやや高い予想(昨年の画像を表示)でした。しかし実際は北・東日本で過去最高の気温になっており、今年はこれまで以上に心配な予想です。(過去5年でも赤色表示の予想はありませでした)
世界の気温も観測史上最高
2024年1月12日に「世界気象機関=WMO」は、2023年の世界の平均気温が観測史上もっとも高かったと発表しています。「エルニーニョ現象」はピークを迎えた後に、世界の気温に大きな影響を与えるということで、2024年は昨年を超える暑い年になる可能性があるということです。
報道発表(翻訳文をそのまま抜粋して掲載)
「気温の低下をもたらすラニーニャ現象から、2023年半ばまでの気温上昇をもたらすエルニーニョ現象への移行は、昨年と比較した気温の上昇にはっきりと表れている」と指摘した。 「エルニーニョ現象が通常、気温にもっとも大きな影響を与えることを考慮すると、地球の気温がピークに達した後、2024年が最も暑い年になる可能性があります。」(メディアリリース|英文ですがブラウザの翻訳ツールが使えます)
猛暑になる複数の要因
世界では多くの地域で「ラニーニャ現象」は気温の低下をもたらし、「エルニーニョ現象」は気温が上昇する傾向です。日本への影響はいずれも反対で「エルニーニョ現象」が続いた夏は、地域によっては冷夏になる傾向です。しかし2023年の記録的猛暑は要因が複合的に絡んでおり、そのうちのひとつが”偏西風の蛇行”ということです。通常より北側にずれて吹いたため、南からの太平洋高気圧が偏西風に押されることなく、日本の広い範囲に張り出したことが影響したということです。
また「エルニーニョ現象」の影響で熱帯地域の海面水温が高い状態が続き、暖められた大気の気温も例年より高く、太平洋高気圧によってもたらされたことも影響したということです。
偏西風が蛇行する原因のひとつとして、日本近海の海面水温が影響しているそうです。(国立海洋研究開発機構による説明)特に6月ごろから本州北部沖と日本海中心部の海面水温が異常に高くなった年は、北にずれて猛暑になりやすいということです。
大陸からのチベット高気圧(太平洋高気圧より高度が高い)が日本上空まで張り出すこともあり、太平洋高気圧と二層に重なると際立った猛暑になるということです。
2024年夏(期間の前半)は?
2月20日発表の気象庁の解説によると、偏西風は平年よりやや南を流れやすいということで、北への蛇行はないようです。「チベット高気圧」の張り出しは平年よりやや弱い予想です。しかし「太平洋高気圧」は西への張り出しが強く、縁を回って温かく湿った空気が流れ込みやすくなる予想です。また赤道付近の積乱雲の発達は多く、海面水温も高い予想が出されており、台風の発生が多くなるかもしれません。
2月20日発表の気象庁の解説によると、偏西風は平年よりやや南を流れやすいということで、北への蛇行はないようです。「チベット高気圧」の張り出しは平年よりやや弱い予想です。しかし「太平洋高気圧」は西への張り出しが強く、縁を回って温かく湿った空気が流れ込みやすくなる予想です。また赤道付近の積乱雲の発達は多く、海面水温も高い予想が出されており、台風の発生が多くなるかもしれません。
「エルニーニョ/ラニーニャ」による海面水温の変化(これ自体は通常の海洋現象)、偏西風の蛇行などが日本の気象に影響するようです。もっとも大きな要因はCO2など温室効果ガスの排出増加で、地球全体の気温を上昇させているため、近年は過去に経験のない猛暑が増え始めています。
東京都(千代田区)の8月の最高気温(月間平均)をみると、2020年~23年の平均は33.0℃で2010年代より1.0℃高く、近年よりずっと穏やかだった1980年代と比べると2.7℃も上昇しています。
国連の事務総長は地球温暖化の時代は終わり‥
地球沸騰化の時代が到来したって警告してる。
過去10年の気温推移からも心配
北日本、東日本、西日本の地域区分で2014年以降(10年間)の気温平年差(6月~8月)をみると、北日本はすべての年で平年を上回っています。東日本は8回、西日本は7回上回っており、沖縄・奄美をのぞけば猛暑が常態化しているようです。(数値は気象庁の地域平均気象データーから出典しグラフにしてます)
6月~8月(3か月間の平均)
表形式で平年差を見る(沖縄・奄美を含む)
2014年~2023年の6月~8月(期間の気温平年差)
- 地域平均気象データから出典
- 表は当サイトで作成・色分け
(デバイスにより横スクロール)
平年差(℃) | |||
高い | +0.1 ~ +0.5 | +0.6 ~ +1.0 | +1.1以上 |
低い | -0.1 ~ -0.5 | -0.6 ~ -1.0 | -1.1以下 |
年 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 |
北日本 | +0.8 | +0.2 | +0.4 | +0.2 | +0.2 | +0.4 | +0.8 | +1.4 | +0.9 | +3.0 |
東日本 | +0.1 | -0.1 | +0.2 | +0.2 | +1.3 | +0.1 | +0.7 | +0.4 | +0.9 | +1.7 |
西日本 | -0.6 | -0.8 | +0.5 | +0.4 | +0.9 | -0.2 | +0.4 | +0.1 | +0.9 | +0.9 |
沖縄・奄美 | +0.1 | +0.4 | +0.8 | +0.5 | +0.2 | ±0.0 | +0.6 | ±0.0 | +0.6 | +0.1 |
7月~9月(3か月間の平均)
ここ何年もずーっと猛暑が続いてる感じ。
暑いのは苦手です。
3か月予報(3月~5月)
各地域の数字は平年に対する確率(%)で、左から低い・平年並・高い順です。
エルニーニョ/ラニーニャ現象
3月11日発表分
エルニーニョ/ラニーニャ監視速報によると”昨年の春からエルニーニョ現象が続いているが、最盛期は過ぎつつある”と発表しています。今後、春の間にエルニーニョ現象が終息して平常の状態になる可能性が高い(80%)、その後、夏の間にラニーニャ現象が発生する可能性もあるが、(40%)、平常の状態が続く可能性の方がより高い(60%)と予想されています。
地域別(16区分)
地域ごとの気温と降水量。(現在は過去5年の記録)北海道・東北・近畿・中国は日本海側と太平洋側に分けて掲載しています。
北海道東北関東・甲信北陸東海近畿中国四国九州[北部]九州[南部]沖縄
都道府県庁の所在都市での猛暑日(日数)ランキングは、こちらに掲載しています。
2023年夏は過去最高の暑さ
6月~8月(3か月の期間全般)の地域気温平年差は、北日本と東日本で統計開始(1946年以降)で1位、西日本は1位タイ(2022年、2018年、2013年)の記録でした。特に北日本は+3.0℃で、2位(2010年の+1.8)を1.2℃も上回っています。
6月~9月の気温平年差
気象庁の地域平均気象データー(数値出典)から、6月~9月各月ごとの地域気温平年差(℃)を北海道、東北など11の地域区分で、0.5℃ごとに色分けしています。夏の区分は6月~8月ですが全国的に厳しい残暑が続いた9月も掲載しています。気象区分では新潟県は北陸に含まれます。各月スライド表示します。(色分は当サイトで行ったものです)
-0.1~-0.5 | ±0.0 | +0.1~+0.5 |
-0.6~+1.0 | +1.1~+1.5 | +1.6~+2.0 |
+2.1~+2.5 | +2.6~+3.0 | +3.1~+3.5 |
+3.6~+4.0 | +4.1~+4.5 | // |
現在の平年基準は、1991年~2020年の観測データーが使用されています。
(パソコンはオンマウスで矢印表示)
実際の気温はどうなの?
気温平年差では体感的な気温が分かりにくいため、全国の都道府県庁所在地について、最高気温(月間平均)を掲載しています。
都市別の最高気温ランキング
各月の最高気温(月間平均)です。
月 | 1位 | 2位 | 3位 |
6月 | 那覇 | 佐賀 | 熊本 |
29.7 | 28.6 | 28.5 | |
7月 | さいたま | 京都 | 前橋 |
34.8 | 34.5 | 34.4 | |
8月 | 富山 | 新潟 | 京都 |
35.8 | 35.6 | 35.5 | |
9月 | 京都 | 甲府・岐阜・大阪・鹿児島が2位 | |
32.7 | 32.5 |
9月の3位は名古屋(32.3℃)です。
- 6月の最高気温(平均)は1位が那覇で29.7℃、2位が佐賀(28.6℃)、3位が熊本(28.5℃)です。最高気温の平均が25.0℃(夏日)以上は44都市で、25℃未満は秋田、青森、札幌です。
- 7月の最高気温(平均)が30.0℃以上は43都市です。30℃未満は4都市で盛岡・青森・秋田・札幌です。月間平均で35.0℃以上の都市はなかったものの、下旬の平均では東京が35.4℃、さいたま市で36.6℃、名古屋市で35.6℃など猛暑日が多かった都市も目立ちました。近年は梅雨明け直後から猛暑日が目立つ地域が多くなっています。
- 8月の最高気温(平均)が35.0℃以上は、9都市(富山・新潟・京都・福井・大阪・鳥取・秋田・山形・福島)です。北陸と東北で際立った暑さが目立ちました。1位の富山市は平年値より4.4℃、2位の新潟市は4.8℃高くなっています。さらに秋田市は平年値より5.8℃も高い気温で過去140年でもっと高くなっています。すべての都道府県庁所在地で30.0℃以上を記録し、例年は中旬から気温が大きく下がる札幌市も30.9℃(平年値より4.5℃も高い)でした。
- 9月の最高気温(平均)が30.0℃以上は39都市でした。東京の月間平均が30.0℃を超えたのは初めてのことです。また16日には名古屋市で35.7℃、28日には甲府市で35.4℃など、観測史上もっとも遅い「猛暑日」を記録した都市もありました。
都道府県庁所在地の最高気温
北海道・東北[表示]
6月~9月の最高気温(月間平均)です。また各都市のリンク先には2020年代の気温推移(旬ごと最高/最低気温)を掲載しています。
関東・甲信[表示]
6月~9月の最高気温(月間平均)です。また各都市のリンク先には2020年代の気温推移(旬ごと最高/最低気温)を掲載しています。
東海・北陸[表示]
6月~9月の最高気温(月間平均)です。また各都市のリンク先には2020年代の気温推移(旬ごと最高/最低気温)を掲載しています。
近畿・中国・四国[表示]
6月~9月の最高気温(月間平均)です。また各都市のリンク先には2020年代の気温推移(旬ごと最高/最低気温)を掲載しています。
都市 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 |
大津 | 27.3 | 33.8 | 34.7 | 31.9 |
京都 | 28.2 | 34.5 | 35.5 | 32.7 |
奈良 | 27.7 | 34.0 | 34.4 | 32.0 |
和歌山 | 27.2 | 32.5 | 33.5 | 31.6 |
大阪 | 27.8 | 33.7 | 35.2 | 32.5 |
神戸 | 26.6 | 31.4 | 33.9 | 31.5 |
鳥取 | 28.1 | 33.0 | 35.2 | 30.5 |
松江 | 27.0 | 31.6 | 34.1 | 29.2 |
岡山 | 27.7 | 32.7 | 34.0 | 31.9 |
広島 | 27.1 | 31.5 | 34.3 | 31.4 |
山口 | 27.5 | 32.1 | 33.8 | 31.0 |
高松 | 27.6 | 32.9 | 34.2 | 31.8 |
徳島 | 26.5 | 32.1 | 32.5 | 31.1 |
松山 | 27.1 | 32.4 | 33.6 | 32.3 |
高知 | 26.8 | 31.4 | 32.2 | 31.7 |
九州・沖縄[表示]
6月~9月の最高気温(月間平均)です。また各都市のリンク先には2020年代の気温推移(旬ごと最高/最低気温)を掲載しています。
猛暑日の増加も深刻!
豪雨・台風・熱中症など
夏のリスクを予見
2024年は能登半島を中心とした大地震で始まっています。これまで以上に自然災害のリスクが顕在化しそうです。危険箇所の把握、災害時の避難方法・場所・連絡手段、非常食・災害用品や持ち出し品の確認など、早め早めの対策が大切です。
2023年の台風・豪雨
- 2023年8月8日~9日:「台風6号」の影響で、沖縄、九州、中国、四国で豪雨が発生。
- 2023年7月中旬:北陸と東北地方を中心に記録的な大雨。15日は秋田県で1日で、1か月の雨量を超える地域もあり大きな被害が発生。
- 2023年7月8日~10日頃:九州から中国・北陸にかけて、記録的な大雨。特に九州(北部)では大雨特別警報が出された地域もあり、大きな被害が発生しています。
- 2023年6月末~7月初め:九州を中心に断続的な豪雨による被害。熊本県などでは「線状降水帯」も発生。
- 2023年6月豪雨:「台風2号」は上陸はなかったものの梅雨前線に影響を与え、6月1日~3日にかけ沖縄から関東の太平洋側で大雨。高知、和歌山、奈良、三重、愛知、静岡県で「線状降水帯」が発生し、豪雨や川の氾濫が発生しています。
台風(発生と上陸数)
熱中症の予防ポスター
熱中症の搬送者数は9万人以上(前年より2万人以上増加)
消防庁の統計によると2023年5月~9月の熱中症の搬送者数は、全国で9万1467人(前年比+2万0438人)で過去最多ということです。北海道と秋田県の8月は前年の10倍以上です。都道府県ごとの状況は、こちらでまとめてます。
消防庁が作成・配布しているポスター/リーフレットです。職場や学校に掲示することで、熱中症の予防が期待できます。各PDFで表示・印刷できます。(消防庁にリンク)
未就学児童や小学生はアスファルト路面などからの照り返しで、頭部付近の気温は大人以上に高くなります。また発汗による体温調整も未熟で暑さの影響は大きくなります。さらに小学生低学年くらいまでは、体調不良を言葉で伝えることが困難な子も少なくなく、室内・屋外を問わず十分に気をつけることが必要です。ご高齢者の方は室内でもこまめな水分補給が大切。