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高齢者ドライバーによる交通事故と対策

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警察庁は2019年12月22日から、免許の自主返納の相談などを受け付ける全国統一の専用ダイヤル「#8080」(通称:シャープハレバレ)の運用を始めています。

高齢者の運転による交通事故

高齢者運転

高齢ドライバーによる死亡事故は、毎年400件を超えています。

データー出典:警察庁の統計資料等

[目次]

75歳以上から死亡事故が急増

警察庁の資料によると、免許人口10万人あたりの死亡事故件数は、75歳以上から大きく増加します。65歳~69歳までの約1.7倍で、80歳~84歳では同約3倍、85歳以上では同約4.3倍になっています。

年齢層別の死亡事故件数

年齢別死亡事故件数

▲拡大(出典:警察庁)

75歳以上の免許保有者数の推移

高齢者の免許保有人口の推移

▲拡大(出典:警察庁)

警察庁が75歳以上の高齢者による死亡事故(418件)を分析。

  1. 操作不適(操作ミスなど):31%
  2. 安全不確認:24%
  3. 内在的前方不注意(漫然運転など):15%
  4. 外在的前方不注意(わき見運転など):11%
  5. 判断ミス:8%

75歳未満の死亡事故原因と比較すると、1の操作不適の比率がが約2倍(75歳未満は16%)になっています。また操作不適のうち、ハンドルの操作不適(18%)、ブレーキとアクセルの踏み間違いが6.2%です。

2~5の比率については、75歳未満より小さくなっています。

運転時認知障害チェックリスト30

30問のうち5問以上に該当する方は注意が必要です。

  1. 車のキーや免許証などを探し回ることがある。
  2. 今までできていたカーステレオやカーナビの操作ができなくなった。
  3. トリップメーターの戻し方や時計の合わせ方がわからなくなった。
  4. 機器や装置(アクセル、ブレーキ、ウィンカーなど)の名前を思い出せないことがある。
  5. 道路標識の意味が思い出せないことがある。
  6. スーパーなどの駐車場で自分の車を停めた位置が分からなくなることがある。
  7. 何度も行っている場所への道順がすぐに思い出せないことがある。
  8. 運転している途中で行き先を忘れてしまったことがある。
  9. 良く通る道なのに曲がる場所を間違えることがある。
  10. 車で出かけたのに他の交通手段で帰ってきたことがある。
  11. 運転中にバックミラー(ルーム、サイド)をあまり見なくなった。
  12. アクセルとブレーキを間違えることがある。
  13. 曲がる際にウインカーを出し忘れることがある。
  14. 反対車線を走ってしまった(走りそうになった)。
  15. 右折時に対向車の速度と距離の感覚がつかみにくくなった。
  16. 気がつくと自分が先頭を走っていて、後ろに車列が連なっていることがよくある。
  17. 車間距離を一定に保つことが苦手になった。
  18. 高速道路を利用することが怖く(苦手に)なった。
  19. 合流が怖く(苦手に)なった。
  20. 車庫入れで壁やフェンスに車体をこすることが増えた。
  21. 駐車場所のラインや、枠内に合わせて車を停めることが難しくなった。
  22. 日時を間違えて目的地に行くことが多くなった。
  23. 急発進や急ブレーキ、急ハンドルなど、運転が荒くなった(と言われるようになった)。
  24. 交差点での右左折時に歩行者や自転車が急に現れて驚くことが多くなった。
  25. 運転している時にミスをしたり危険な目にあったりすると頭の中が真っ白になる。
  26. 好きだったドライブに行く回数が減った。
  27. 同乗者と会話しながらの運転がしづらくなった。
  28. 以前ほど車の汚れが気にならず、あまり洗車をしなくなった。
  29. 運転自体に興味がなくなった。
  30. 運転すると妙に疲れるようになった。
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免許の自主返納

自主返納件数

  • 平成30年(2018年):421,190件
  • 平成29年(2017年):423,800件
  • 平成28年(2016年):345,313件
免許の自主返納件数

運転免許の自主返納件数

申請場所や受付時間、申請に必要な書類、要件等の詳細は、各都道府県の運転免許センターが窓口になっています。

安全運転相談ダイヤル「#8080」

警察庁は2019年12月22日から、免許の自主返納の相談などを受け付ける全国統一の専用ダイヤル「#8080」(通称:シャープハレバレ)の運用を始めています。

#8080

PDFで表示・印刷(警察庁へリンク)

優遇制度

  • 概要:各自治体が実施(1998年から導入)
  • 特典など:自治体により異なりますが、バスやタクシー、飲食店などでの割引サービスなどが受けられます。
免許自主返納

▲PDFで表示・印刷

自主返納の相談、優遇制度(都道府県別)については、「高齢者運転支援サイト」でご確認いただけます。
http://www.zensiren.or.jp/kourei/return/relist.html

音声確認、転倒検知ができるALSOKのGPS端末「まもるっく」。高齢者の安全を見守ります。

高齢者の運転マークは義務?

高齢者マーク

正式名称は「高齢運転者標識」です。道路交通法に基づく標識の一つで、70歳以上の運転者が運転する普通自動車に表示します。

道路交通法では、75歳以上の高齢運転者標識を付けないで普通自動車を運転することは、禁じられています。(70歳以上は努力義務規定)
罰則については、当面の間適用しないとなっており、違反者に対する罰則はありません。(平成28年11月現在)

他の運転者には、保護義務があります。

この標識を掲示した車両に、幅寄せ・割り込みなどの行為を行った場合、「初心運転者等保護義務違反」に問われます。

  • 行政処分:1点(基礎処分)
  • 反則金:6,000円(普通自動車)
認知機能検査

「記憶・判断力が低くなっている」と判定された75歳以上の運転者全員に、医師の診断が義務付けられ、認知症と診断された場合は免許停止か再交付が停止されます。

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高齢者運転による死傷事故

高齢者による事故

高齢者になると運動能力や認知能力の衰えから、運転中の危険予知、危険回避に支障をきたす場合があります。特に運転中の視野では、20歳代の若者と比べ狭い範囲となり、横からの歩行者の飛び出しなどに、迅速な対応が困難になってきます。

最近のおもな事故例

第一当事者が高齢者による事故(発生時の概要

2020年

  • 3月16日深夜:福岡県の都市高速道路で、男性(72)が運転する軽乗用車が逆走し、走っていた車と正面衝突する事故。この事故で逆走すていた男性が亡くなっています。

2019年

  • 12月27日:愛知県尾張旭市新居の「愛知県森林公園」で、小学3年の男児2人が女性(78)が運転する乗用車にはねられる事故。男児2人は骨折などの重傷ということです。
  • 12月22日:愛知県大府市吉田町の信号交差点で、横断歩道を渡っていた男子中学生2人が右折してきた女(76)が運転する軽乗用車にはねられる事故が発生。この事故で1人(14)が意識不明の重体で、1人(15)が軽傷を負ったということです。
  • 12月11日:愛知県一宮市篭屋で寿司店の駐車場から県道に出ようとした男(71)が運転する乗用車が、歩道上で男子高校生(16)が乗った自転車をはねる事故が発生。この事故で男子高校生が意識不明の重体になっているということです。
  • 12月1日:群馬県渋川市の「関越自動車道」で、80代の男性が運転する軽乗用車が逆走し、乗用車と正面衝突する事故。この事故で軽乗用車を運転していた男性が心肺停止、乗用車の2人が負傷。
  • 11月22日:名古屋市昭和区阿由知通の信号のある交差点で、男(76)が運転する乗用車が歩道を越えてオフィスビルに突っ込む事故が発生。この事故で歩道にいた男性(53)が乗用車と建物の間にはさまれ、亡くなっています。
  • 10月24日:愛知県あま市にある喫茶店の駐車場で、75歳の男が運転する車がバックしようとした際に、ブレーキとアクセルを間違え店内に突っ込む事故が発生。この事故で9人が重軽傷を負ったということです。
  • 10月20日:和歌山県新宮市で70歳の女が運転する乗用車が駐車場を出ようとした際に、歩道を自転車を押しながら歩いていた女性(66)をはね、女性が亡くなってます。運転していた女は「アクセルとブレーキを踏み間違えた」と話しているということです。
  • 10月20日:群馬県館林市の「館林場外競輪車券売場」の駐車場で、男性(85)が運転する軽乗用車が売り場入り口付近に突っ込む事故。この事故でベンチに座っていた男性3人をはね、1人が亡くなり、2人が重軽傷を負っています。ブレーキとアクセルを踏み間違えたことが原因とみられています。
  • 9月28日:豊田市平芝町の市道で、信号機のない横断歩道を渡っていた男の子(5)が、軽乗用車にはねられ亡くなっています。運転していた女(70)は横断歩道の手前で、一時停止せずにはねたということです。
    (ルールを守って横断していた幼い男の子が、ルールを無視した大人によって命を奪われた事故)
  • 8月21日:岐阜県関市の国道で、84歳の女性が77歳の女性が運転する車にはねられ、死亡する事故が発生。
  • 8月12日(未明):東京都墨田区の「水戸街道」で、高齢者が運転する逆走した車に男性2人がひき逃げされて1人が死亡し、1人が重傷を負っています。
  • 7月3日:神奈川県鎌倉市で、80歳の男が運転する車が駐車場から歩道に飛び出し、歩道を歩いていた女性をはねる事故が発生。この事故で女性が亡くなっています。原因はアクセルとブレーキの踏み間違えとみられています。
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