強い寒気(寒波)が来たら!雪による事故・トラブル

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強い寒気が日本を広範囲に覆うことがあります。平地で大雪の予報などが出た場合の備えや安全対策、事故例など。

平地で雪の降る目安は、上空1500メートル付近の温度がマイナス6℃以下です。また「強い寒気」とは、上空5500メートル付近の温度がマイナス36℃以下の場合で、大雪になる目安とされています。

「寒波」は平年に比べ著しく気温が低い寒気が、断続的に流れ込む場合に使われます。

[目次]

重大事故の恐れがある危険

(1)道路の凍結によるスリップ・追突事故

路面の凍結

都市部では数センチ程度の積雪でも車の追突事故が多発します。普段からスタッドレスタイヤ等を準備している人も少なく、雪道での運転が不慣れなことも原因です。
特に橋の上高速道路は凍結しやすく、雪も溶けにくい状態が続きます。

  1. 凍結した坂道の上りでは、途中から前へ進めなくなり、後続車とぶつかる事故が目立ちます。下りではハンドル操作やブレーキの制御が困難になり、人身や物損事故につながります。
  2. 日陰の場所だけ凍結している場合は気づきにくく、路面の状態を慎重に確認する必要があります。
  3. 通行止めなど交通規制の箇所も多くなります。交通情報に注意して、時間に余裕をもった運転が必要です。

過去には融雪剤を散布する車(低速走行)に乗用車が追突し、乗っていた男女2人(いづれも19歳)が亡くなる事故も発生(2017年2月に名古屋市の国道)しています。雪で見通しが悪くなるなど危険が多くなります。慎重な運転が大切です。

雪や事故による渋滞・立ち往生

2018年2月の『北陸豪雪』では「北陸自動車道」が通行止になった影響から、福井県と石川県の国道8号線(一部区間)で、3日~4日間の大規模な車の立ち往生が発生しました。大雪や吹雪の恐れがある道路の通行を予定される時は、タイヤチェーン()の準備と立ち往生に遭遇した場合の備えが必要です。

  1. 非常食や飲料水
  2. 簡易トイレや生理用品
  3. 防寒具、カイロ
  4. スマホの充電器・予備バッテリー

大雪に関する気象情報によって、タイヤチェーンの装着が義務化された道路もあります。(スタッドレスなど冬用タイヤのみは通行禁止)新しい規制の詳細は、こちらから>>

(2)雪の日に車内での仮眠は危険!

雪の中での仮眠

エンジンをかけた状態でマフラー(排気口)が雪で覆われてしまうと、排気ガスが車内に入り込み、一酸化炭素中毒を起こす場合があります。
雪が降っている道路、雪が積もりそうな場所で、エンジンをかけたまま停車した車内に長時間いることは大変危険です。立ち往生で救助を待つ間の死亡事故も発生しています。やむを得ない場合は、定期的にマフラー付近の除雪を行いましょう。

マフラーや排気ガスの熱で降り積もる雪を溶かすことは出来ません。JAFによると車が雪に埋もれた状態でエンジンをかけると、車内の一酸化炭素(※)濃度は22分で検知器の上限値に達し、約3時間で死亡する危険があるとのことです。(窓を5センチほど開けた場合も40分で上限値に到達)また車庫など換気の悪い場所で、エンジンをかけたままの車内でも同様の事故の恐れがあります。

※一酸化炭素は空気とほぼ同じ重さ(わずかに軽い)のため、空気中を漂います。

事故例

  • 2018年2月8日に、福井県坂井市の国道364号で、雪に埋もれた軽乗用車の車内に富山県の会社員男性(19)が死亡しているのが見つかる。帰宅途中に大雪による立ち往生で、救助を待っている間に一酸化炭素中毒と低体温症になったことが原因と見られています。
  • 2018年2月6日に、福井市加茂河原で雪に埋もれた車内で男性(50代)が見つかり、その後亡くなっています。

※福井県では2018年2月の大雪で、車内での死亡事故が3件(3人)発生しています。

(3)歩行者の転倒事故

路面凍結

歩行中の転倒事故も目立ちます。特に階段や坂道、道路上のマンホールや側溝のフタ(金属)の上は滑りやすくなっています。転んだことでケガをしたりスマホなどを破損してしまうこともあります。また歩道橋も注意が必要です。

  1. 雪道を歩くときは、靴底全体を路面につけ小幅でゆっくりと歩くことで、滑って転ぶことが少なくなります。歩道橋などの階段では手すりを使いましょう。
  2. 滑りにくい靴を履きましょう。
  3. 横断歩道の白線は凍っていることに気づきにくいため注意が必要です。
  4. 手をポケットなどに入れたまま歩くのは、転んだ時に大けがの原因になります。
  5. ご高齢の方は、出来るだけ外出を控えましょう。
  6. 雪道を歩いたあとで、ビルや店に入る場合には、靴底の雪をしっかり落としましょう。濡れたままでは、滑りやすく危険です。

(4)除雪での事故

除雪時の事故

毎年除雪作業中の落下事故が多く発生しています。また消費者庁によると「除雪機」を使用中に、巻き込まれるなどして死傷した事故は、平成29年度だけで90件発生(死者10人、重軽傷者83人)しているとのことです。

期間:2017年11月~2018年3月(消費者庁調べ)

事故の様態 件数 死亡 重傷 軽傷
ひかれ 11 4 1 6
挟まれ 15 2 9 5
巻き込まれ 22 2 9 11
手突っ込み 36 0 26 10
その他 6 0 2 4
90 10 47 36
除雪機による事故

リーフレット等(PDF)|消費者庁

「手押し式の除雪機」には、ハンドル部のクラッチを握らなければ進まない安全装置が付いていますが、クラッチを握らないでも進むように、テープなどでハンドルと固定して使用するケースがあります。非常に危険なため固定しないように呼びかけています。

  1. 定期点検を行う。特に安全装置が正常に動作するか確認する。
  2. デッドマンクラッチをひもで縛る等、固定して使用しない。
  3. エンジンをかけたまま、投雪口に手を突っ込まない。
  4. 除雪中だけでなく、移動中や収納中にも気を付ける。特に、後進時はより注意。

出典:消費者庁のHP(歩行型ロータリ除雪機による事故)から




見落としがちな危険・リスク

(1)自動車のバッテリーあがり

温度が低いほどバッテリーの化学反応は遅くなり、電圧が下がるのが早くなります。最近はカーナビや車載カメラなど、電源を必要とする装備も増え負荷が大きくなっています。

一般にバッテリーの寿命は2年~3年と言われていますが、普段買い物などで短い距離しか走らない場合は、短くなることもあります。バッテリー液の確認だけでなく、定期的にガソリンスタンドや整備工場での点検が大切です。(劣化具合の判断は素人では困難なことも)

(2)ディーゼル車(軽油)の燃料詰まり

ディーゼル車で使われる軽油は、気温が低いと固まる性質があります。寒冷地以外では2号軽油が多く使われ、気温がマイナス5℃以下になると固まり始めます。寒冷地に行く場合は、目的地のガソリンスタンドで給油をおすすめします。

(3)水道管の凍結

  1. 屋外の水道管では、気温がマイナス4℃くらいから凍結が始まります。蛇口部分の凍結防止には、タオルなどを巻くだけで効果があります。
  2. 水道管が凍結したらお湯で温めます。(熱湯は避ける。配水管などにダメージを与える場合があります)

(4)子供の事故

氷の張った池などでは、子供たちがはしゃぐこともあります。氷の上に乗った場合、割れて水に落ちる危険があります。十分な注意が必要です。

(5)屋根からの落雪や落氷

雪の少ない地域では、屋根などに積もった雪が晴れてくるとすぐに溶け出します。普段は頭上を気にすることがないため、注意が必要です。

最近では家の屋根に設置したソーラーパネルから積もった雪が落ち、ケガをする事故も発生しています。。

(6)屋外配線(架空線)の断線

自宅の敷地内で離れた建物と電話線などをつないでいる場合(架空線)。線の上に雪が積もると接続部で断線する場合があります。

(7)防犯カメラの結露、レンズの曇り

防犯などで屋外に監視カメラを設置している住宅、店舗も多いと思います。カメラ内部の結露などで、動作不良やレンズの曇りが発生して、防犯上の支障が出る場合があります。

赤外線センサーの雪対策

防犯用の赤外線センサーについても、センサー部が雪に覆われ正常な動作に支障が出る場合もあります。センサー部に雪が覆われないように、カバーなどで囲う対策も必要です。

(8)エアコン室外機の雪対策

エアコンの室外機は雪や低温に弱く、雪に覆われたり内部が結露した場合、安全装置が働いて暖房が停止する場合があります。

大雪が予想される場合、室外機が雪に覆われないようにする対策が必要です。

(9)観葉植物、鑑賞魚、ペットの対策

観葉植物も種類によっては、寒さに弱くダメージを受けてしまいます。また金魚などの鑑賞魚を飼う水槽の温度、犬や猫、小鳥などペットへの配慮も必要です。毛の短い犬、小型犬は寒さに弱いため配慮が必要です。

大雪警報・注意報について

「顕著な大雪に関する気象情報(記録的短時間大雨情報の雪版)」が石川県、富山県、福井県、新潟県で試験運用されます。(全国運用は2019年度から)>>

大雪情報(3つ区分)

大雪特別警報

2013年に導入された区分。

積雪深が50年に1度の値以上となった地域が府県程度の広がりの範囲に出現し、さらに警報級の降雪が丸1日程度以上続くと予想される場合。

気象庁の基準から

2018年現在で発表されたことはありません。”府県程度の広がり”が要件のため、局地的な大雪では発表されず注意が必要です。

大雪警報

大雪により重大な災害が発生する恐れがある場合。

降雪や積雪による住家等の被害や交通障害など、大雪により重大な災害が発生するおそれがあると予想したときに発表。

気象庁の基準から

大雪警報の基準(関東・東海)[表示]

平成28年11月17日から、茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、静岡県、愛知県、三重県で、大雪警報の発令基準が変更になっています。

変更後の基準は、下記のとおりです。

12時間降雪の深さ10cm (平地の主要道路等で除雪を開始する等の積雪深)
※変更前は、24時間降雪の深さ 20~30cm

大雪注意報

降雪や積雪による住家等の被害や交通障害など、大雪により災害が発生するおそれがあると予想したときに発表。

気象庁の基