離岸流による水難事故(事例)

ヘッドランド、河口周辺は発生しやすい

離岸流の可能性のある事故を含みます。毎年のように事故が発生しています。

[目次]

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近年の事故(記録)

期間は各年6月~9月です。

  • レージャー中の事故を中心に記録。
  • 報道ベースで、すべての事故ではありません。
  • 発生日の新しい順です。
  • 状況は発生時の概要のみです。
発生日 都道
府県
場所 状況
2024年
9月21日
愛知 田原市若見町の海岸(遠州灘) 家族らと海岸に遊びに来ていた小学生の男児(10)が、約50メートル沖合まで流され、近くでサーフィンをしていた人に救助され無事ということです。離岸流に流されたとみられています。
--若年層の事故記録--
小中学生16歳~22歳
2023年
9月3日
静岡 下田市の「白浜大浜海水浴場」 男子大学生6人が海水浴中に離岸流により沖に流される事故。このうち5人は自力で岸に戻ったものの、男子大学生(19)1人が戻れなかったため、浮き輪を持って沖に向かい救助したということです。心肺停止の状態だったものの、偶然に現場に居合わせた東京消防庁の職員による応急措置により意識が戻ったということです。
--若年層の事故記録--
小中学生16歳~22歳
2023年
7月17日
島根 島根県出雲市大社町の「きづき海浜公園」 足がつく浜辺で遊んでいた父娘が海に流され、波消しブックの上にいるところを消防に救助され2人とも無事ということです。足がつく浜辺で遊んでいたが、1分ほどで波にさらわれたということで、離岸流に流された可能性があるということです。
2023年
7月16日
新潟 新潟県柏崎市の「上輪海水浴場=あげわかいすいよくじょう」 家族で海水浴に来ていた男性(43)と、その長女(11)と次女(7)が沖合に流され、居合わせたサーファーとSUPをしていた男性、消防によって救助されたということです。父親は負傷したものの命に別状はなく、子どもも無事ということです。離岸流に流された可能性があるということです。
--若年層の事故記録--
小中学生16歳~22歳
2023年
7月3日
沖縄 名護市東江の東江海岸付近 遊泳中の男子高校生6人が沖に流され5人は岸に戻れたものの、生徒(17)1人が行方不明になっており、海上保安部や消防が捜索しているということです。(遺体で発見されたということです)事故現場付近は「離岸流」が発生しやすい場所で、遊泳禁止区域ということです。
--若年層の事故記録--
小中学生16歳~22歳
2022年
9月18日
沖縄 石垣市崎枝の「崎枝浜=さきえだ浜」 女性2人(いずれも20代)が遊泳中に沖に流され、1つの浮き輪につかまっているところを無事救助されたということです。離岸流に流されたとみられています。また事故当時は石垣島地方で「台風14号」の影響により、波浪注意報が出されていたということです。
2022年
9月14日
静岡 下田市白浜「白浜大浜海水浴場」の沖 友人3人とボディーボードをしていた大学生が流され、このうち2人は無事に救助されたものの、中国籍の男子大学生(24)海底で発見され亡くなったということです。離岸流に流されたとみられています。
2022年
9月5日
鳥取 米子市の弓ケ浜海岸(海水浴場でない)の沖合 海に出かけていた親子3人の男性(41)と妻(36)、息子の男児(7)の遺体が見つかったということです。海水浴に訪れ溺れた可能性があるということです。また現場は離岸流が発生しやすい形状で、警察は危険性を指摘していたということです。
--若年層の事故記録--
小中学生16歳~22歳
2022年
8月21日
茨城 鉾田市汲上の海岸(ヘッドランド近く) 少年(9)が溺れ救助に向かった少年(13)も溺れ、さらに少年の父親(55=ブラジル国籍)が救助に向かい溺れる事故。2人の少年は、付近でジェットスキーをしていた男性らに救助され無事だったものの、父親が亡くなったということです。
--若年層の事故記録--
小中学生16歳~22歳
2022年
8月11日
茨城 鉾田市上沢の海岸(ヘッドランド付近) 家族5人で海水浴に来ていた男性(58)が、浮いているのがみつかり病院に運ばれたものの亡くなったということです。現場付近は「離岸流」が多く発生する場所ということです。
2021年
7月31日
茨城 鉾田市滝浜のヘッドランド(人工岬)北側、「滝浜エメラルドビーチ」 ベトナム国籍の男性2人(27歳と24歳)が遊泳中に流され、1人は自力で海岸に持ったものの、もう一人の男性(27)が行方不明になっているということです。この周辺は「離岸流」が発生しやすい場所で、過去にも同様の事故が起きています。
2020年
9月9日
鹿児島 南さつま市の吹上浜の「万之瀬川」河口付近 河口付近で遊泳していた男性4人が流され、うち男性(27)が亡くなったということです。また20代の男性が救助され、他2人は自力で岸に戻ったということです。事故現場付近は「離岸流」が多く発生し、遊泳禁止ということです。
2020年
9月8日
沖縄 石垣市の海岸 シュノーケリングをしていた男女2人が沖合に流され、女性は近くにいた船に救助されたものの、男性は亡くなったということです。離岸流に流されたとみられています。
2019年
8月12日
千葉 館山市布良の「布良(めら)海岸」 男性5人が離岸流に流され、うち3人は自力で岸に戻ったものの、18歳と19歳の男性2人が行方不明になっています。事故当時「台風10号」の影響で、「波浪注意報」が出ていた。
--若年層の事故記録--
小中学生16歳~22歳
2018年
8月19日
茨城 鹿嶋市角折の海岸 友人十数人と海水浴に来ていた少年(18)が行方不明。ヘッドランド(人工の岬)周辺で泳いでいたとみられています。
--若年層の事故記録--
小中学生16歳~22歳
2018年
8月18日
茨城 鹿嶋市大小志崎の海岸 ヘッドランド(人工の岬)周辺を歩いていた男性(20代)が波にさらわれ、行方不明。
2018年
8月14日
茨城 鉾田市の海岸 を採っていた男性(61)が海に浮いているのが見つかり、病院に運ばれたものの亡くなっています。事故現場はヘッドランド(人工の岬)周辺。
2017年
8月27日
茨城 鉾田市汲上の海岸 海水浴にきていた4人が沖に流され、このうち親子で来ていた父親(35)と息子(8)が亡くなっています。その他:事故現場は立ち入りが禁止されている「ヘッドランド(人口の岬)」の近く。
--若年層の事故記録--
小中学生16歳~22歳
2017年
8月14日
茨城 鹿嶋市の海岸(ヘッドランド付近) 男性(63)が流され、近くにいたサーファーに救助されるも意識不明の状態。友人とハマグリを採っていたということです。
2017年
8月11日
福岡 古賀市の「花鶴川」の河口 大人(男性36歳)と子ども(男の子7才と5才)2人が流され行方不明に。消防などが捜索し5才の男の子は発見されたものの亡くなっています。また事故を目撃し救助しようとした男性(49歳)も流され、救助されたものの亡くなっています。その他:事故のあった現場は、離岸流が発生しやすく遊泳は禁止されている場所ということです。
--若年層の事故記録--
小中学生16歳~22歳
2016年
8月16日
茨城 鉾田市上幡木の海岸 ベトナム人留学生の男性(21)が遊泳中に行方不明。現場は「離岸流」が発生しやすい場所で、遊泳禁止区域。また当時は台風7号の影響で「波浪注意報」が出されていたということです。
--若年層の事故記録--
小中学生16歳~22歳
2016年
8月11日
茨城 鉾田市の海岸 男性(77)と孫で小学校2年生の女の子(8)が亡くなっています。孫が流されたのを助けようとして、2人とも溺れたとみられています。現場の海岸は、周辺に置かれた波消しブロックによって、潮の流れが変化しやすく、沖に向かって強い流れ(離岸流)も発生するため、遊泳が禁止されていた場所ということです。
--若年層の事故記録--
小中学生16歳~22歳
2016年
8月7日
茨城 鉾田市勝下の海岸 ベトナム人男性(27)遊泳中に行方不明。場所は人工の岬の周辺で、沖に向かって強い流れが生じるため、遊泳禁止の場所ということです。

離岸流とは

「離岸流=りがんりゅう」は、海岸の波打ち際から沖合に向かって局所的に発生する流れで、幅10m前後の強い引き潮。

太平洋など外洋に面した浅瀬や、河口周辺、ヘッドランド付近で発生することが多く、人が流されると自力では戻れず、パニックになって溺れる事故につながります。

  • 速度:最大で秒速2メートルに達し、競泳オリンピック選手のスピードより速い。
  • 長さ:数10m~数100m程度。
  • 幅:10m~30m程度。
  • 水深:浅い場所(40センチ~50センチ)でも発生する。
  • 波の高さ:50センチ未満でも発生する。
  • 発生場所は1か所とは限らない。

離岸流に流されたら

離岸流からの脱出

離岸流は非常に強い流れのため、流れに逆らって泳ごうとしても困難です。もしも「離岸流」に流された場合、パニックになることが一番危険です。流れに逆らわずに流れが収まったところ(離岸流から離れたところ)で、海岸線と平行に泳ぐようにしてから岸に向かい泳ぐようにします。

「離岸流」の発生しやすい場所では、泳がないことが一番です。

水難事故の事例

2016年以降の6月~9月に発生したレジャー中の事故について、1500件以上を記録しています。その中で地域や発生場所(河川名など)、行為や状況、子ども、若年層などで分類しています。

過去の事故からリスクを予見

どのような事故が多く発生してるかを知ることで、予定されるレジャーに応じたリスクを予見し安全対策を!(事例は概要のみ)

(1)地域別(2023年と2024年)

北海道から関東東海・北陸近畿・中国・四国九州・沖縄

(2)レジャー人口の多い河川

那珂川荒川多摩川相模川長良川板取川神通川木曽川・矢作川・豊川四万十川仁淀川・面子川

(3)地域別の河川

※(2)を含みます。

北海道東北関東・甲信東海・北陸近畿中国四国九州・沖縄

(4)湖沼池・滝つぼ

琵琶湖全国の湖沼池滝つぼ

(5)子ども・若者

未就学児小中学生高校生・大学生・若者(22歳以下)

(6)レジャー別

キャンプ・BBQシュノケーリング水上バイクダイビング小型ボートSUPサーフィン

(7)状況別

救助事故離岸流サンダル等が流された台風・大雨

(8)1事故で複数の水難者が発生

おもな事故


夏の水難事故防止
過去5年の7月と8月だけで水難者は2,981人、死者・行方不明は1,177人


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